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虐待成分全くなし なので、虐待を期待している方は読まれないほうがいいです。 最近、家に新しいゆっくりが住み着き始めた。 短い金色の髪に赤い小さなリボン、あまり見る事のできないるーみあ種の子供だ。 今は花に留まっている蝶に狙いを定めている。が、飛び付こうとしたるーみあを嘲笑うかの様にフワフワ蝶は跳んで行った。 結果、るーみあはそのまま蝶の止まっていた葉に突っ込んで動かなくなった。 「…だめなのかー」 切羽詰ってるんだかないんだか、うつ伏せのままるーみあは呟く。 こいつも一応捕食種に分類されている筈なんだが、狩りが凄い下手なのだ。 初めて会った時も、こいつは庭の柵の前で寝転んでいた。 理由は、呆れる事に腹が減っていたからだ。 まりさはともかく、のんびり屋のれいむにだって食える蝶をいまだに食べれないで追っかけまわしているゆっくりなんてこいつくらいだろう。 家の中にいるめーりんに教えを請えばこいつの狩りも上達するんだろうが、こいつは夜行性。めーりんは夜遅くに起きている所を見たことがないから無理だ。 じゃあゆふらんを呼べばいいだろうがと友人は言ったが、ふらんは手足があるのでるーみあの参考にはならない。それに今は散歩に出かけていないし… 結局、こいつは一人で頑張るしかないのだ。 「ほれ、どうせ獲れないんだから飯やるよ」 俺は帰り道に買ってきたチーかまの封を開けて一本取り出し、先っぽを鋏で切り落としてビニールを剥いて差し出す。 だが、るーみあは寄ってこない。 「どうしたんだ?」 るーみあに声を掛けると、のんびりとした返事が帰って来た。 「るーみあだっておにいさんにたよらないでごはんをとるのだ~」 そういって再び蝶に飛び掛る。 でも、結果はさっきと変わらない。 けれど、るーみあが頑張ろうとしているんだから見守ろうと思い黙って見る。 「ちょうさんまつのだ~」 捕食種らしくないのんびりとした声。 これがゆふらんだったりすればもっと迫力もあるのだろうが、るーみあのそれは小さい子供が蝶を追いかけるそれと変わらない。 結局いつまで経っても捕まえられず、蝶はどこかへ行ってしまった。 後には、色々な所に突っ込んだせいで土で汚れたるーみあが残された。 「ほら、もう意地になってないでこいつを食えよ」 るーみあを持ち上げて隣に移動させ、剥いたままだったチーかまを差し出す。 でも、るーみあは食べようとしなかった。 それどころか泣いているではないか。 「そんなに蝶を捕まえられなかったのがショックなのか?」 俺の言葉にるーみあは体を横に振る。 「ちがうのだ… るーみあはこのままじゃいけないのだ…」 「いけないって、何がだ?」 聞き返すと、るーみあはポツリポツリと答え始めた。 「るーみあは… このままおにいさんにあまえていたらだめなのだ…」 「なんでだ? これからゆっくり餌を獲れるようになれば良いじゃないか」 「おにいさんのめいわくになるから… じぶんでごはんとれるようにならなきゃだめなのだ… おにいさんにすてられたら… ごはんとれなきゃいきていけないのだ…」 「俺は捨てたりなんかしないぞ? それとも、お前は誰かに捨てられたのか?」 俺の問いにるーみあは体を縦に振る。 「本当なのか? お前、親に捨てられたのか?」 「ちがうのだ… るーみあはおかあさんのことよくおぼえてないけど… そだててくれたおかあさんがいるのだ…」 「それで?」 「るーみあはまりさとれいむのおかあさんにひろわれたけど、おいだされたのだ…」 「追い出された?」 「そうなのだ… るーみあはおかあさんたちに『せっかくひろってやったのにぜんぜんごはんとれないんじゃいらないよ』って、そういわれたのだ…」 言われた時の事を思い出したのか、るーみあはポロポロ涙を流している。 おそらく捕食種だからって理由でそのれいむとまりさはるーみあを利用しようとした。 れいむやまりさ等の普通のゆっくりにとって、捕食種は絶対的な存在だからだ。 きっと捕食種であるるーみあさえ居ればもっと簡単に餌を集められると二匹は考え、るーみあを拾ったのだ。 しかし、るーみあは普通のゆっくりよりもどんくさい種である。 満足に餌も集める事ができないと理解した二匹は、食い扶持が増えるだけと判断して追い出した。 大方こんなところだろう。全く、大人のゆっくりが子供を利用しようとするなよ… 「なあ、るーみあ」 「うぅ…」 泣いているから声は小さいが、気にせず俺は言葉を続ける。 「確かにお前は駄目な奴だよ」 「わかっているのだ…」 「れいむにだって簡単に獲れる蝶を自分じゃ獲れないどんくさい奴だし、野生にこのまま出たら間違いなく飢え死にだろうな」 「ごめんなのだ…」 俺の言葉によって涙の零れる量が増えていく。 落ち込ませるのはここまでだ。 「でもな、育ての親のゆっくりはお前を捨てたかもしれないけど、俺は捨てないよ」 「でも、でも…」 「お前はまだ子供だから今は全然獲れないだけで、いずれ大きくなればきっと獲れるさ」 「ほ、ほんとうなのか?」 たった一言で涙声から段々元の声に戻ってきている。元気が出てきてなによりだ。 「ああ、お前はまだそんなにたくさん跳ねれないだろ? でも、体が大きくなれば勢いよく跳ねれるようになる。だから、さっきの蝶だって簡単に捕まえられるようになるさ」 「そーなのかー!!」 俺の言葉に希望を見出したのか、るーみあは嬉しそうに口癖の『そーなのかー』を口に出した。 さて、喜んでくれたんなら飯をやるか。 「さあ、今はとにかく一杯食べて大きくなれよ」 「わかったのだ!!」 差し出してやったチーかまをバクバク食い始めたので、二本目のチーかまを出してやる。 ああ言ったけれど、俺にはこいつが本当に立派な捕食種になれるとは思えなかった。 でも、どこかで化けるかもしれないとも心の隅で思っている。 「おにいさんもういっぽんほしいのだ~」 俺の考えてる事なんて全く分かってないるーみあに三本目を渡してやる。 まあ、今は見守ってやろう。 暗い森の中、飛んでいた私はれみりゃに追われている二匹のゆっくりを見つけた。 跳ねながら口論をしている器用なれいむとまりさだ。 興味があったので、ちょっとだけ高度を下げて耳を傾ける。 「まりさがるーみあをおいだすからおとりがいないんでしょ!! どおしておいだしちゃったの!!」 「そんなのしらないんだぜ!! えさをとれないあいつがわるいんだから!!」 「そもそもるーみあをつれてきたのだってまりさでしょ!! 『こいつがいればらくできるぜ』なんていってたのにるーみあはぜんぜんやくにたたないし!!」 「まりさはれいむをらくさせるためにつれてきたのにそんなこというのはひどいんだぜ!!」 「らくできないのはまりさがえさとるのがへただからでしょ!! やくたたずなまりさがれみりゃにくわれてね!!」 「いやなんだぜ!! そんなこというれいむがしねばいいんだぜ!!」 醜い言い争いを繰り広げていた二匹は、後ろにれみりゃがいるのに体当たりを仕掛け始めた。 後は追いつかれて食われるだけだろう… 話の内容を聞く限りあいつらは碌な奴じゃない。 ああいう奴がお母さんに意地悪するんだから、助けなくてもいいだろう。 私は羽を動かして高度を上げる。 今日の夜の散歩はもう終わりだ。 後ろからゆっくり二匹の悲鳴が聴こえてきたが、興味がないので無視する。 そういえば、今日あの子は自分で虫を獲れただろうか? 最近住み着いたるーみあの子供。自分に妹ができたみたいで正直嬉しい。 今はまだ小さいから無理だけど、いつか一緒に夜の散歩を楽しみたいな… 終 こんな駄文を最後まで読んでいただきありがとうございます!! Takataさんのゆっくりいじめ系58 ゆっくりるーみあを読んでから、どうしても書きたかったるーみあをやっと書けました!! 勝手に書かせてもらいTakataさんごめんないさい。 今回書いたの切欠は、落ち込んでる子に追い討ち掛けてから励ましてやって、それで元気になったら可愛くないだろうか?という単純な理由です。 皆さんはどうでしょう? 自分は可愛いと思います。 個人的にるーみあの中身はチーズドックの中身のチーズです。 だから男がるーみあにあげた餌もチーかまにしました。 ちなみに、今度から某所で名前を頂いたので名乗らせていただきます。 名前は『大貫さん』です。 最初は音声変更の人でしたが、後書きをカタカナで書かなければならないので『大貫さん』にしました。 これからもよろしくお願いします!! 最後に、本当に読んでくださりありがとうございます!! 御目汚し失礼!! 書いた作品 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた ゆっくりいじめ系571 みんなで食べよう ゆっくりいじめ系572 きめぇ丸その後 ゆっくりいじめ系596 ゆこまち ゆっくりいじめ系611 どこで何が狂い出したのか… ゆっくりいじめ系628 鳩と餌と糞 ゆっくりいじめ系793 誰かがやらねばいけないこと ゆっくりいじめ系823 小ネタ7 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス
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俺が山で山菜を取っていると、ゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢が近づいてきた。 「おじさんなにとってるの?」 「あぁ、これはさんs「あぁ、これおいしいたべものだ!!!」」 言うが早いか、俺の籠に迫り来る二匹、なす術もなく倒される俺。 「うめぇ、めちゃうめぇ」 「これ、なかなかとれないんだよね! おじさんまりさたちのためにとってくれてありがとう」 朝から苦労して取っていた山菜をどんどん食べられる。 こっちも苦労した身なので、唖然と居て座ったまま動けなかった。 「はぁ、おいしかった!!! おじさんありがとう! おかげでゆっくりできたよ!!!」 「また、まりさたちにごちそうしてね」 ゆっくりゆっくりと言いながら、二匹は山の中に消えていった。 『ゆっくりの住む山』 数分はそこに座り込んでいただろうか。 驚きが通り過ぎると、今度は怒りがこみあげてきた。 あれだけ苦労して取った山菜が、全てゆっくりどものエサになってしまったのだ。腹が立たない奴などいないだろう。 しかも、ご丁寧にまたよこせなどとほざいた日には、いたぶったあげくにずたずたに引き裂いてやりたいと思うのが人情だ……と思う。 ともかく、ぶち殺してやる事には変わりない。 座り込んでいてもどこの方向に逃げたかは分かっているんだ。俺は、慎重に二匹を追いかけた。 足音を立てない様、静かに二匹を追いかけると、ほどなく見つける事ができた。 ゆっくりゆっくり言ってどこにいるか合図を出している上、満腹のためか、極めて遅い速度で移動していたからである。 そのまま持ち上げて握り潰してやろうと思ったが、ふと別の事を思いついたため、そのまま二匹をつける。 しばらく追いかけていると、二匹は洞穴に入っていった。そこが奴らの住みかなのだろう。 同居しているとは好都合だ。無意識に、俺の口元が笑みの形を作る。 制裁の手段として考えている事をするためには、絶対に逃げられてはいけない。 辺りはかなり暗くなっているからもう眠っているだろうが、念のため入り口その他のすきまに石を詰め込み、絶対に出られなくしておく。 これからの事を考えながら、俺はニヤニヤしつつ家に戻った。 次の日、俺は昨日閉じ込めたゆっくり達の巣へと向かった。 奴らはまだ眠っていて「ゆ~、ゆぅ……」などと気色の悪い鳴き声をあげていた。 寝言のつもりだろうか。本当にふざけた饅頭どもである。 殴りつけたくなる衝動を抑え、静まり返って何も音が聞こえない巣の中を進むと、一番奥に食糧貯蔵庫らしき穴があった。 雑草や虫の死がい、花が大量に入っているその穴に、石を投げ込む。 ゆっくりどころか、人間にすら取り出せないほどびっしりと石が詰め込まれたのを確認してから、俺はその場を後にした。 無論、入り口その他のすきまに石を詰め込み直しておくのは忘れない。 そのまま入り口付近で待っていると、奴らが起きたらしく「ゆっくりおはよう!」などという声が聞こえた。 「ゆーゆーゆー♪ きょうのごはんはなんだろなー♪ ……ゆっ!? ゆっくりでれないよ!?」 「なにこれ! いしがいっぱいつまってるよ! なんでぇ!?」 「……ゆっ! ごはんもない! いししかないよぉぉぉ!!!」 「なにごれえええぇぇぇぇぇぇ!!!」 巣の中は大混乱に陥っているらしい。 俺は、もう二度と外に出られないゆっくりどもの悲鳴をしばらく楽しんでから、山菜を取りに行った。 ウドにアケビ、たらの芽にワラビ……この山は、食材の宝庫とも言える(注1)。 だからこそあのゆっくりどもはこの周辺に住み着いたのだろうが、奴らにはトリカブトやドクゼリやハシリドコロで十分だ(注2)。 しばらく探し続け、背負ったカゴが半分程度埋まった頃、あの忌々しい「ゆっくりゆっくり」の大合唱が聞こえてきた。 このままでは、昨日と同じ結果になりかねない。俺は、背を出来るだけ低くしてその場を去った。 帰る途中、ふと気になって閉じ込めたゆっくりどもの元へ行ってみる事にした。 念のためと、入り口を調べてみると、動いた形跡は全くない。 耳を近づけると「ゆっぐりおぞどにでられないよー!」「だれがだずげでー!」などと言う悲鳴が聞こえた。 ずっと叫び続けていたらしく、最初の時と比べてかなり声は小さくなっている。 狙い通りの結果になった。奴らは、このまま放置しておけば確実に餓死するだろう。 無駄に死体など見たいものではないし、ゆっくりなど食べる気にもならない俺にとっては、この方法が一番だ。 「だずげでえぇぇぇぇぇ!」 「ゆっぐりざぜでぇぇぇぇぇぇ!」 二匹が泣き叫んでいる。だが、奴らの仲間は助けに来られないだろう。周囲を見回って、絶対に出られなくなる様にと考えて閉じ込めたのだ。 こいつらの悲鳴を聞いていると、先ほどの大合唱でささくれ立った心が僅かに癒えた。 ゆっくりどもの助けを求める声を背に、俺は帰途についた。 無事に山菜を取って帰ってこられた後、鬱々とした感情が俺の心に淀んでいた。 山菜を食ったゆっくりどもへの仕置きは終ったが、それ以外にもたくさんのゆっくりどもがいる。 つまり、今この時も、ゆっくりごときに美味しい山菜が食われているのだ。 いや、ただ食うだけならどうにか許せるが、奴らは無計画に全てを食いきってしまうだろう。 ゆっくりのアンコ頭では、山菜がどれだけ貴重なものなのか、だからこそ一定以上の量は採ってはならないと教え込んだとしても、絶対に理解出来ないだろう(注3)。 俺の頭に、山菜も雑草も何もかもが食いつくされて荒涼とした山の風景が、映像として浮かび上がってきた。 そうなってからではもう遅い。俺は、ほぞを固めた。 ――あそこのゆっくりどもを全滅させる。一匹も残らずだ。 そうと決まれば、のんびりとなどしていられない。 俺は、急いで人間の里の有力者達の元へ走った。 ゆっくりは子供が思い切り殴っただけでも死ぬ程度の弱さだが、その分数が多い。 単純に駆除するだけなら道具を使う事で少数でも不可能ではないが、今回は山の環境にも注意せねばならないため、火や水は全く使えない。 つまり、一匹も残らず全滅させるためには、可能な限りの人員を集めなければならないという結論に到るワケである。 そのためには、有力者の手が絶対に必要だ。 何時間もかけて説得しただけの事はあり、人間の里の有力者のほとんど全員が集まってくれた。 中心となる部屋の入り口には『山のゆっくり駆除委員会』と書かれた立て札がかかっている。 俺が集めたためか、名だたる有力者を押しのけて視界進行役をおおせつかってしまった。 「本日は、お集まりいただいてありがとうございます」 まずは頭を下げる。大きくない部屋の中に拍手の音が鳴り響いた。 俺は、声が震えていないか気をつけながら、ゆっくりによって貴重な山菜が全滅しようとしている現状について訥々と説明した。 「……という事で、山のゆっくりどもから山菜を守りたく思い、今回お集まりいただきました」 「対策などがございましたら、皆様からのご意見を拝聴したく思います」 話が終わると同時に、ざわざわと相談がはじまり、静まり返った部屋が一気に雑然とする。 それを遮る様に、細く美しい腕が上がった。あれは、寺子屋の慧音様だ。 「皆様、お静かに。慧音様からご意見があるそうです。よろしくお願いします」 慧音様はうむと一つ頷いて、立ち上がった。 「今回の事を解決するには、私の能力が最も適していると考える」 「つまり、山の草木そのものの歴史を保護する事で、奴らを別の場所へ誘導する作戦だ」 「この場合、ゆっくりどもを皆殺しにする必要性はない」 「皆はどうやってゆっくりを殺そうか考えてる様だが、目的を履き違えてはならない」 「最優先すべきは山菜であり、ゆっくりを殺害する事ではないからだ」 「もちろん、この作戦ではかなりの人員を使う事になるが、それは皆も協力して欲しい」 以上だ、と締めくくり、慧音様は座った。 皆、目からうろこが落ちる思いで、慧音様をしばらく見つめていた。 この中の誰もが、どうやってゆっくりを皆殺しにするかという一点について考えていたというのに、慧音様は全く別の考えをお持ちだった。 その事に感銘を受けたのは、俺だけではないだろう。 事実、有力者も加工所職員も関係なく、皆が尊敬の眼差しを慧音様に注いでいる。 だが、慧音様は視線が恥かしいらしく、頬を赤く染めて咳払いをした。 「……えー、慧音様、ありがとうございました。他に、何か対策がある方はいらっしゃいますか?」 それでようやく立ち直った俺は、皆を見渡して意見がない事を確認した。 「ご意見がないようですので、慧音様の案を採用させていただきたく思います」 ありがとうございました、と頭を下げて、人員や具体的な方法について意見を出してもらう。 思っていたよりずっと早く作戦は決まった。これも、慧音様の案のおかげだろう。 数日後、ゆっくりの駆除作戦はつつがなく実行され、全てのゆっくりは山からどこかへと去っていった。 俺は、ゆっくりが消えた山の中で、以前の様にのんびりと山菜を採っている。 慧音様は凄い。今回の事件で、改めてそれを確認した。 だから、その情報を聞いた時、俺は激怒を通り越してあきれ返ってしまったほどだ。 『慧音様が追い出したゆっくりは、全てがとある研究施設の実験材料として使われている』 お優しい慧音様がそんな事をするはずもない。 いや、仮に一部を実験材料として提供したとしても、別に咎める事ではない。 少なくとも、あの山のゆっくりが害獣であるのは確かで、それを追い出したのは慧音様のおかげだからだ。 いずれにせよ、慧音様には一片の非もない。我々人間の里の者は、皆慧音様に感謝しなければならないだろう。 ――そうだ、山菜を持って行こう。慧音様も妙な噂でお心を痛めているだろうし、美味しい山菜を食べれば元気になられるはずだ。 慧音様の笑顔を想像しつつ、俺はうきうきした気分で山菜を採っていった。 「こんにちは、元気かな」 「あぁ、元気だよ。そっちは?」 「私も悪くない……どうだ、奴らは?」 「知らないな。見に行きたいものじゃないし」 「そうか。ところで妹紅」 「なんだ、慧音?」 「山の中で面白いものを見つけたんだ。ゆっくりなんだが、石みたく硬くて、本当に興味深いんだ。そこは歴史を隠したままにしてるから、誰も来ないんだ。それで……」 「わかった、ちょっと見に行こうか」 「……ああ、見に行こう!」 妹紅の手を笑顔で引く慧音。 その姿は、外見年齢相応の少女の様だった。 こちらのSSは、ゆっくり十八番~ノンフライ~氏の触媒をお借りしました。 お礼申し上げます。 もこけーねは正義。 by319 注1:ウド・アケビ・たらの芽・ワラビは食用の山菜で、人を選びますが、合う人は非常に好む味です。 注2:トリカブト・ドクゼリ・ハシリドコロは全て毒草です。絶対に食べてはいけません。 注3:山菜は自然に生えている草木なので、美味しいからと乱獲をしてしまうと、後々取れなくなる恐れがあります。資源を大切に。 このSSに感想を付ける
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雨さんはゆっくりしてるね 19KB 虐はゆるめです。 『ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね』続き。 まあ、タイトルで予想できるとおり、大体定番の展開ですので、 盛り上げるためにも前置きやら小ネタが必要になりました。 『雨さんはゆっくりしてるね』 D.O 夏。 今日も町は、餡子の底まで焼けつくような暑さだ。 一昨日、小学校に居たゆうかりんからもらった水は、もはや一滴も残っていない。 れいむは今日もおちびちゃんたちとともに、水を求めて町をさまよう。 「もうゆっくちあるけにゃいよぉ。」 不満を漏らす彼女は末っ子れいむ。 「ゆっくちがんばっちぇにぇ、ときゃいはじゃにゃいわ。」 それをいさめるのは長女ありす。 れいむ自慢のゆっくりしたおちびちゃんたちだ。 でも、このままじゃおちびちゃんたちもゆっくりできなくなるよ。 ゆっくりしないでおみずさんをみつけないと。 れいむ一家が朦朧とした意識で這い進んでいると、何やら目の前に、 ゴミ捨て場さんによく似た小さな山が見えた。 「ゆう・・・ゆっ?なんだかこのはこさんゆっくりできるよ?」 「ちゅめちゃーい!ゆっくちー!」 「しゅーりしゅーりしゅると、とっちぇもしゅじゅしいわ。ときゃいはー!」 「おちびちゃんたち、ちょっとここでやすもうね!」 「「ゆっくちー!」」 「「「すーや、すーや・・・。」」」 「よーし、湯土郎!荷物積み込んだらとっとと車に乗れー。」 「キャンプッ!キャンプッ!」 ブロロロロロロォォォォォ・・・ 「「「ゆっ!?」」」 「あれっ?とーちゃん、ゆっくりが乗ってる。」 「なんだとぉ?」 彼女たちが冷たいと喜んでいたのは氷を満載したクーラーボックス。 ゴミ捨て場に見えたのはキャンプ用品の山である。 こうして彼女たちは、予想だにしない形で町の熱気から解放されたのだった。 「いや、そこらに置いて行こうよ湯土郎、野良ゆはゆっくりできないってばっちゃが言ってたぞ!」 「こんなトコに置いてっちゃかわいそーだろ! 仲間のいるところに返してやろーよー。」 親子が話し合う中、人間さんのすぃーに無断で乗ってしまったことに気づいたれいむ一家は、 奥歯もかみ合わないほど震えあがっていた。 だが、彼女たちの心配は良い意味で裏切られる。 結局父が折れた。 「ありす、ゆーどろごっこしようぜ!」 「ぷきゅぅぅぅぅぅうううう!ぷきゅるるるるーーーー!ゆっくちー!」 「な!たのしいだろ!」 あにゃるからストローで息を吹き込まれるたび、 長女ありすは自分がいつもより大きく膨らんでいるような気がして、とても喜んでいた。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 巷のゆっくり愛好者に人気のキャンプ場『虹浦ゆーキャンプ』。 このキャンプ場は、近くに大人の足首程度の水深の小川と、捕食種の住みつかない恵み豊かな森を有しており、 多くの人懐っこいゆっくりたちが住みつく、素晴らしいゆっくりプレイスだった。 「「「ゆっゆーーー!!!」」」 「じゃーね、れいむ!ここならたくさんゆっくりした友達がいるから、ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 れいむ一家は人間さんの親子に別れを告げると、仲間達のにおいをたどって森へと入って行った。 美しい緑に興奮しつつ、れいむ一家が森を進んでいると、 木の影から、 岩の隙間から、 崖の上から、 いつの間にか、無数のゆっくりの視線がれいむ一家を取り囲んでいた。 森のゆっくり達は見かけない顔のれいむに、距離をとりつつもゾロゾロと集まる。 向けられるのは好奇の視線。 町の排気ガスと油に汚れた体、水不足と食料不足でゆっくりできていない下膨れ、森のゆっくり達とはまるで別物。 れいむ一家自身も明らかな差を自覚し、さらし者にされているかのよう、いや、実際さらし者にされていた。 それは、かつて飼いゆっくりの集まる公園にあんよを踏み入れた時の感覚に似ていた。 「ゆっくりしていってね!」 その静寂を破ったのは、森ゆの中でもひときわゆっくりしていた、一匹のまりさだった。 まりさは周囲のゆっくり達よりさらに一歩れいむに近づき、れいむの瞳をじっと見つめていた。 その視線は鋭かったが、なぜかゆっくりできないものではなく、れいむ自身もまりさに目を合わせた。 そして数時間にも感じられる数秒が過ぎたころ、まりさは再びお口を開いた 「みんなっ!このれいむたちはゆっくりできるよ。みんなもいっしょにゆっくりしてね!」 「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」 れいむ一家は、こうして森に迎え入れられた。 木々の木陰はひんやりと涼しく、町の猛暑を餡子がとろけるほどに味わっていたれいむ一家にとっては、 まさに別世界だった。 ゆっくりひなたぼっこ。ごはんはどちらを向いても山のようにある。 小川の清水は、おちびちゃんたちの全身に染みついた町のホコリを清めてくれた。 全身を清め終えたれいむ一家は、栄養状態こそそこそこだが、いまや森ゆに負けない美ゆっくり達となっていた。 「べっ、べつにそんなにゆっくりしてるとかおもってないわよ!ちょっととかいはだからってちょうしにのらないでねっ!」 「とっちぇもゆっくちできりゅわ!おにぇーしゃんはとっちぇもときゃいはにぇ!」 「なっ、なによ!ありすをほめたって、このあまあまのきのみさんくらいしかでないわよっ!」 「ありがちょー。」 今や、だれが見てもれいむ達は立派な森ゆであろう。 そして数日後。 そんな美ゆっくりとなったれいむに、まりさが惹かれたのか、 ゆっくりしていなかった自分を森に受け入れてくれたまりさに、れいむが惹かれたのか、 確実なことは、まりさとれいむが周囲のゆっくり達公認のカップルとなったことだった。 むろん新参のよそ者と、森でもそのゆっくりっぷりが評判のまりさが恋仲となるので波紋は生じる。 例えば、 「ふんっ!そんなれいむをすきになるなんて、まりさもとんだいなかものだったのねっ!」 捨て台詞を残して去って行ったのは、まりさと並ぶ美貌を誇っていた、つんでれありすだ。 お察しのとおり、彼女はまりさのことを愛していたが、厄介な性格のせいで告白できなかった。 これまたお察しのとおり、まりさ以外の森ゆ全員が彼女の想いを知っていた。 所詮は個ゆっくり間の色恋沙汰など、誰も進んで関わりたがらなかったが。 「「「「「わかるよー。」」」」」 他のゆっくり達はわりかし物分かりがよく、お祝い事を素直に喜んでいた。さすがにゆっくりである。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 今日も見事な青空だった。 空には大きな大きな入道雲。 森のみんなは狩りもそこそこで終わらせて、浅い小川でサッと水浴び、 そのあとは岩の上で横になり、日光浴ですっきりーする。 みんながゆっくりしている姿の中にあっても、まりさは本当にゆっくりしていた。 おちびちゃんたちと水浴びを終えたれいむは、ふと以前から持っていた疑問を投げかけてみた。 「ねぇ、まりさ。」 「なに、れいむ。」 「はじめてあったとき、まりさはどうして、れいむとゆっくりしてくれたの?」 「・・・・・・。」 「れいむは、よごれてて、やせてて、とってもゆっくりしてなかったよ。どうしてゆっくりさせてくれたの?」 「・・・なんとなくだよ。」 「?」 ゴロゴロゴロ・・・ 「なんとなく、れいむはゆっくりしてたよ。それだけだよ。」 「ゆ、ゆーん。なんだかれいむもよくわからなくなってきたよ。まりさはれいむのこと、ほめてくれてるの?」 「よくわからないよ。」 「ゆがーん!」 「それに、そんなのどうでもいいよ。まりさは、れいむのことがだいすきだよ。それだけでじゅうぶんなんだよ。」 「まりさ・・・。」 ゴロゴロゴロゴロッ・・・ 「れいむ・・・。」 見つめあう二匹。 だが、れいむがまりさの下膨れにうっとりとしていたその時、まりさは突然はっとして、空を見上げた。 まりさは気づいたのだった。 先ほどまで何事もなかった自分のお肌が、しっとりと濡れていることに。 「!」 慣れ、 気の緩み、 れいむともっとゆっくりしたいという願望、 いずれか、あるいはその全てであったかも知れない。 まりさは出せる限りの大声で叫んだ。 「みんなっあめさんがふるよ!ゆっくりしないでおうちにもどってね!!!」 まりさは、その大して長くもないゆん生において、 数えることができるほどしか(具体的には3回以下)してこなかった、 そして、もっとも致命的な失敗を犯した。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− まりさの声が川原に響いた瞬間、 ピッッッシャァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンン!!! 雷鳴。 そして、次の瞬間 「「「わがらにゃぁぁあああああ・・・・・・・・・!!!」」」 桶の底を叩き割ったような大雨。 小川で水浴びに興じていた数十匹のゆっくりが一瞬で砕けちった。 かろうじて森の中に逃げ込んだれいむたち。しかしまだまだ安泰とは言えない。 「このあめさんは、はっぱさんじゃふせぎきれないよっ! みんな、まりさといっしょにどうくつさんにいくよ!」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ゆぁぁ・・・」 「ゆびっ・・・」 「やめじぇぇぇ・・・」 「あめざんやべじぇ・・・」 「あんよが、あんよが・・・」 「「「ゆっぐりざぜでぇぇぇぇえええええ・・・!!!」 「おぎゃあじゃぁぁん・・・」 「ばりざぁぁぁあ・・・」 「・・・をつかわざるをえない・・・」 「ぎゃぼ・・・」 「こんなのおかしいよぉ。」 ほんの少し前までここはたしかに至高のゆっくりぷれいすだったはずなのに。 今、れいむの眼前には地獄絵図が広がっていた。 もともと森の人気者だったまりさの周囲には、いつのまにか多くの森ゆたちが集まり、 一緒に洞窟に向けて、なるべく深い茂みの中を進んでいた。しかし、 「おきゃあしゃ『ボタッ』ゆびっ・・・。」 「おちびちゃん?おちびちゃぁぁぁあああん!!」 茂みをくぐり抜けた雨粒は、肌の薄い子ゆ、赤ゆ達を確実に狙撃していく。 しかし、森の豊富な食糧によって大きく育った赤ゆたちすべてをおくちの中に避難させることはできない。 れいむ一家にしても状況は深刻だ。 ここ数日の食生活のおかげもあってか、長女ありすも末っ子れいむも、急速に子ゆっくりサイズ近くへと成長してしまった。 もはやおくちの中に入れて運んであげることなどできない。 れいむ達は、自分と、おちびちゃんの頭上に死が降りかからないことを祈ることしかできなかった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「おちび、しげみさんのおくにきなさい!おちびのくせにあめさんにぬれるつもり!」 「ゆあーん。でもありしゅおにぇーしゃんがぬれちゃうよぉ」 「あっ、ありすはへいきにきまってるでしょ!すこしあめさんにぬれたいきぶんなのよ!」 「ゆーん、ありしゅおにぇえ・・・ゆ?」 「ゆぁぁぁああああん!!!ありしゅおにぇえちゃんのおかおがくじゅれちゃっちゃよぉぉぉおおお!!!」 「いや・・・いやぁぁぁあああ!!!」 「ありすっ、おちついてよー!」 「こんなのとかいがじゃないわぁぁぁぁぁぁ。」 「ありすー、だいじょうぶだよー、ぺーろぺーろしたらよくなるよー。」 「だめぇ、こんなゆっくりしてないおかおじゃ、まりさのちかくにいられないのぉ。 ありすみたいな、いじわるでゆっくりできないゆっくりが、おかおまでゆっくりできなくなっちゃったらぁ・・・。」 「・・・ちがうよー。ありすはやさしくってゆっくりできるありすだよー。 ちぇんはずっとすきだったよー。おちびちゃんをまもってけがしちゃったありすはもっとすきになったよー。 わかるー?」 「ちぇん・・・」 「あめさんがやんだらちぇんとずっとゆっくりしてほしいよー。 へんじはこんどでいいよー。わかってねー。」 「・・・・・・。」 つんでれありすは気づかない。 愛の告白をした、ちぇんの尻尾の付け根はすでにふやけて痛々しく裂けており、 ありすとすーりすーりするたびにチョコレートを大量に流していたことに。 ちぇんは気づいていない。 ありすの崩れた顔は、もはや皮としての強度を持ち合わせておらず、 ちぇんとすーりすーりするたびにカスタードを大量に流していたことに。 その光景を眺めていた赤まりさは、 彼女たちのあまりにゆっくりした姿に、自分も加えてもらおうと、 餡子をボロボロとこぼすあんよでゆっくりと這い進み、二匹にそっと寄り添った。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 一方れいむ一家はまりさや森ゆ達と茂みを進んでいたが、 普段は雨さんから守ってくれるはずの葉っぱさんから、さらに大粒になった水滴が降り注ぐ中で、 赤ゆ、子ゆから次々に餡子を散らしていく。 「ゆぴっ・・・・」 「ゆげぇ・・・」 「おちびじゃん、おちびちゃんがぁぁぁ・・・ゆべぇ。」 いつのまにか周囲には、れいむ一家とまりさ以外は誰も居なくなってしまっていた。 「おきゃあしゃん・・・もぉあるけにゃいよぉ。」 末っ子れいむがついに弱音を吐き始めた。 とはいえ今回ばかりは甘えだとも言い切れない。 事実末っ子れいむと長女ありすのあんよはぶよぶよにふやけて限界まで来ていた。 まりさが2匹を、帽子に交互に入れてあげてはいたが、 洞窟が見えるところまで来て、ついにれいむ達は完全に身動きを取れなくなった。 れいむ一家は近くにあった木の洞に隠れる。 「まりさ、まりさもきのあなさんのなかにはいってね。」 「まりさはおぼうしがあるからへいきだよ!れいむたちこそもっとおくにはいってね!」 「おきゃあしゃぁぁあん、このあなしゃん、おみじゅしゃんがはいっちぇくるよぉぉ。」 しかし、ゆっくり達のおうちに使われてないだけあり、 その洞はあまりに小さく、雨から完全に身を守ることはできなかった。 その時、少しだけ雨が弱まった。 あんよが濡れる危険があろうとも今洞窟に向かうしかない。 「れいむ、これからおちびちゃんといっしょに、どうくつさんにむかってね。」 「「まりしゃおにぇーしゃん?」」 「まりさ、なにいってるの?」 「よくきいてね。まりさだけならこのあなさんのなかでもだいじょうぶだよ。 でもおちびちゃんたちまではむりだよ。」 「まりさをおいてなんていけないよ! それにれいむたちはおぼうしがないから、あめさんのなかをどうくつさんまでいけないよ。」 「れいむはまりさのおぼうしをかぶってね。 おちびちゃんたちは、きゅうくつでもおぼうしのなかにはいってね。とにかくまりさはここにのこるんだよ。」 その時れいむは、洞に入らず雨にさらされ続けていたまりさのあんよが、 ろくに動かせないほどふやけていることに気づいた。 「ありしゅものこるよ!」 「なにいってるの、おちびちゃん!」 「まりしゃおにーちゃんがいりゅからだいじょうぶだよ。 おきゃーしゃんは、りぇいむをちゅれてどうくつさんにいっっちぇにぇ!」 普段ならば、いかにおちびちゃんの言葉とは言え、じゃあゆっくりのこってね、とはいかない。 しかし、 「わかったよ。おちびちゃんはまりさとゆっくりしていってね。」 れいむは、末っ子れいむだけを帽子に入れて、洞を飛び出していった。泣き叫ぶのをこらえながら。 「ありすはもう、あんよがやぶれちゃってたんだね・・・。」 「でも、もういちゃくにゃいんだよ。へんだにぇ・・・。」 「おそとはつめたいよ。まりさのおくちにはいってね。」 「まりしゃおとーちゃんのおくち、あっちゃきゃいにぇ。」 「がんばったね、おちびちゃん。もうきょうはすーやすーやしようね。」 「ゆっくち。おとーしゃんのおくち、とっちぇもときゃいはにぇ。おきゃーしゃんとおなじくらいゆっくちしちぇるよ。」 「ゆっくりしていってね、おちびちゃん・・・」 「おやしゅみにゃしゃい・・・」 木の洞にあった丸い影は、少しずつ形を崩していき、ついには赤いカチューシャの他に何一つ痕跡を残さず消え去っていった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 洞窟内には、周辺の群れも合わせて数百の家族がひしめきつつ、一様にすすり泣いていた。 「まりさぁぁ・・・」 「おとうしゃぁぁぁあああん・・・」 家族たちの中には、ゆっくりまりさのとんがり帽子をかぶったありすやちぇんも多い。 そばに寄り添う赤ゆに、必ずと言ってよいほど赤まりさがいたことで、れいむはおおよその事情を悟ったのだった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 雨のあがった夕方、川原は、泥を洗い流すゆっくり達で、タコ焼き機を敷き詰めたような賑わいだった。 川の水も若干増水しており、流れもすっかり速くなっていた。 とはいえ元々きれいな水である。多少濁ってはいてもきれいきれいする分には問題なかった。 「かわさんはちょっとゆっくりしてないよ!おちびちゃんたちは、かわさんのなかにはいらないでね! おかーさんにきれいきれいしてもらうんだよ!」 「「「「「「ゆっくちりかいしちゃよ!」」」」」」 先代の群れの長まりさも永遠にゆっくりしてしまっていたため、 急きょ新しい長となった若いまりさは、群れのゆっくり達に注意を促す。 突然の任命に多少動揺していたものの、その眼には、誇りと責任感がはっきりと見て取ることができた。 群れは数を減らしはしたが、今後も安泰であろう。 「すっきりー!」 きれいに晴れた空を見ながら、れいむはまりさと赤ありすのゆっくりした下膨れを思い出す。 まりさ・・・ありす・・・ゆっくりしていってね。 れいむはふたりのぶんまでゆっくりするよ。 「おきゃーしゃん!りぇいみゅあのいわしゃんのうえでぽーかぽーかしゅるよっ!」 そこには、大きな岩が転がる川原の中にあって、ひときわ大きな岩があった。 子ゆっくりでも登るのは一苦労、ましてギリギリ赤ゆといった末っ子れいむでは転んで怪我をする危険もある。 「れいみゅひちょりでにょぼるよ!おきゃーしゃんはみちぇちぇにぇ!」 「ゆーん。おちびちゃん。あぶないよ。」 「れいみゅだいじょうぶだよっ! れいみゅも、まりしゃおにぇーしゃんみちゃいに、ありしゅおにぇーしゃんみちゃいに、 ゆっくちしたゆっくちにゃるんだよっ!」 「・・・おちびちゃん、たいようさんにゆっくりかわかしてもらってね!」 ありす、まりさ。ふたりがいなくても、れいむはもうなかないよ。 おちびちゃんが、あんなにゆっくりてるから。 だから、おちびちゃんを、ずっといっしょにみまもっててね・・・。 末っ子れいむは、お母さんれいむにキレイに泥を落としてもらうと、 日向ぼっこをするために、川原から少しのぼった先の岩の上に駆け上がる。 ぴょんっ! ぴょんっ! ぴょんっ! ドドドドォォォォオオオオオオオオオオオ・・・・・・・ ぴょんっ!「ゆっ!」 ぴょんっ!「ゆっくち!」 ぴょんっ!「あともうしゅこちだよっ!」 ぴょんっ!「ゆぅーん!」 「おきゃーしゃんっ!れいみゅひちょりでのぼれちゃよっ!!!ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」 。 末っ子れいむが振り返ると、そこには先ほどまでの2倍以上の幅、10倍どころではない深さとなった濁流が、 とてもゆっくりしてない速さで流れていた。 ついさっきまで水浴びを楽しんでいた群れのゆっくり達は、どこを見ても影も形もない。 山津波。 それは上流で山地に蓄えられた水が、豪雨などにより貯水限界を超えて、土砂を巻き込み一気に流れ落ちる現象。 野生のゆっくり達にとっても、その川の姿は想像を超えていたことだろう。 「おきゃーしゃん。ゆっくち・・・しちぇいっちぇにぇ・・・。」 末っ子れいむは、小首(?)をかしげつつ、いつまでも母を呼び続けるのだった。 前作『真夏はゆっくりできるね』では脇役がヘタにキャラ立ちしていたため、おまけSS作成が大変でした。 今回はほぼ全員にしっかりトドメを入れておいたのでおまけは書かずに済みそう。 でも、雨ってやっぱり味気なくてイマイチ面白くなりませんね。すみません。 小ネタに頼らざるを得ないのは悪い傾向です。 ちなみに『ゆうかりんのご奉仕授業』の校長の名前は倉塚先生でした。 あと、『ゆっくりのみるゆめ』の虐待お兄さんは天霧さんです。 過度な絵師さんいじりにはならないよう、なるべくイメージと遠いキャラに、名前を使わせていただいております。 苦情があったらやめますが。 実は、登場予定だった長まりさと側近みょんを削っています。だって悲劇にならなかったんですよ。 (一部抜粋)「もうまりさはここまでだぜ。みょんははやくどうくつにむかうんだぜ。」 「何言ってるんですかい、おやっさん。最後までお供させていただきやすぜぇ。みょん。」 「ばかなこといってるんじゃないんだぜ。みょんはむれのこれからにひつようなゆっくりなんだぜ。」 「ふっ。あっしみてぇなロートルが残ったところで、若けぇもんに腫れもの扱いされんのがオチでさぁ。 それに、おやっさんと三途の川ぁ渡って、あっちでひと暴れすんのが楽しみってもんでさぁ。みょん。」 「ふぅ・・・つくづくどうしようもないみょんなんだぜ。もういいんだぜ、ここまでにしてくれだぜ。」 「介錯は任せてくんなせぇ。あっしもすぐにお供させていただきやすぜ。みょん。」 ギャグですね。 ※次回予告 最愛の母と姉を失いながらも赤れいむは強く生き続ける。 そして、町に戻った彼女が母と同じ大きさに育った頃、彼女に最後の試練が降りかかるのであった。 次回、D.Oが送る季節モノ系SS最終回『クリスマスイブさんはゆっくりしてね』(仮)。 まあ、あんまり期待しないで待っててください。ダラダラ書きます。 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業 D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る のだめ・・・? -- 2011-10-18 22 53 30 移動中に「をつかわざるをえない」って言ってるやつがwwww -- 2011-08-22 11 13 10 シーン毎に映像が浮かびやすかった 面白かったです -- 2010-09-06 08 17 51
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ゆっくりとお預かり 17KB 虐待-普通 理不尽 飼いゆ 野良ゆ 現代 虐待人間 飼いゆっくり(金バッチ)が酷い目に遭う描写ありです。 ・前作「ふたば系ゆっくりいじめ 775 ゆっくりと黒豆」を読んで頂いた方、ありがとうございました。精進します。 ・人間が出ます。 ・人様の飼いゆっくり(金パッチ)が悲惨な目に遭います。 『ゆっくりとお預かり』 私はしがない虐待お兄さん。 今日は二連休最終日となる日曜日である。 だが私は敢えて朝寝坊はせず、まずは朝のスーパーアニメタイムを一通り満喫した。 アニメ鑑賞中には朝食も済ませる……この流れはもはや私の日曜の恒例行事となりつつある。 そして、アニメが全て終わった後のもう一つの恒例行事……愛犬・ミニチュアダックスのポチと散歩する時間となった。 平日は仕事がある為に散歩が不十分な事が多い分、休日はかなり時間をかけて散歩をするのだが…… 「ゆっ! じじい、おそすぎるんだぜ! まりささまはまちくたびれたんだぜ!」 ……ポチの横で偉そうに跳ねるバスケットボール大のこの糞饅頭は、どこにでもいるごく一般的なゆっくりまりさ。 強いて違うところをあげるとすれば、お隣さん一家の飼いゆっくりで、しかも金バッチってことかナー。 ……そう、今私はゆっくりを預かっているのである。 この糞饅頭を私に託したお隣さん一家は、先日から一泊二日の温泉旅行に出かけている。 本来虐待お兄さんの家に飼いゆっくりを預けるなど「こいつ殺っといて」と言うようなものだが、悲しいかな私は小心者だ。 今まで虐待は人目に付かない所でしかやっていないので、お隣さんは私が虐待お兄さんである事を知らないのだ。 また、ポチとの散歩中に糞饅頭と散歩中のお隣さんと会う事も多く、ポチがゆっくりに友好的な犬である事を向こうは知っている。 それでお隣さんは私にゆっくりを預けても大丈夫と判断したらしい。 ゆっくりフードなど必要な物品は全て渡されているし、何より常々お世話になっているお隣さんの頼みは断れず、現在に至るのだ。 「じいい! はやくまりささまをおさんぽさんにつれていくんだぜ!」 ……こんな糞同然の喋り方しか出来ないようだが、確かに奴のお帽子には本物の金バッチが光輝いている。 お隣さんの話では、この糞饅頭はペットショップでうん万円で売られていた、由緒正しき金バッチだったらしい。 しかしまあ購入後の躾けはお世辞にもうまくいっているようには見えず、お隣さんの息子・健太君(10)とはいい喧嘩仲間だ。 まあ健太君からしてみれば糞饅頭くらい生意気な方が遊び相手として丁度いいのだろうが、傍から見ている私はブチギレである。 先日から預かっていたもののその言動、態度に苛立ち何度虐待しようと思った事か。 糞饅頭は私がご近所付き合いを考え踏み止まる程度の理性を有していた事を感謝するべきなのだ。 「まりさ、まずはポチと散歩に行ってくるからな。お前は帰ってきてから連れて行ってやる」 「なにいってるんだぜ! まりささまはげすとさんなんだぜ! そんないぬさんはあとまわしだぜ!」 「昨日から言っているが、飯も散歩も古参からやるのが我が家のルールだ。ゲストだろうが新入りは後からなんだよ」 「まりささまのほうがいぬさんよりえらいんだぜ! じじいはそんなこともわからないなんてばかなんだぜ!」 「しばらくしたら戻るからゆっくり待ってろ」 ……言い聞かせようなど考えるだけ無駄だ。私は自分がキレて虐待に及ぶ前に糞饅頭を残し、ポチを連れて散歩へと出かけた。 本当なら二時間はじっくりとぶらぶらしたかったのだが、糞饅頭の散歩もあるので僅か三十分で自宅へと帰り着く。 ポチには本当に申し訳ないが、お詫びに今度の休日にはドッグランに連れて行ってあげよう…… 「まりさ、戻ったぞ。散歩の準備は出来たか?」 リビングに入り、ポチの首輪からリードを放してやると、ポチはダッシュでリビングの奥へと消えていく。 そして次は糞饅頭に首輪とリードを付けようと準備をするが……おかしい、静か過ぎる。 今までのパターンだと「おそいんだぜ!」と悪態をつきつつも出迎えてきていたのに、何の反応もない。 「ワン! ワンワン!」 そしてリビングの更に奥、台所から響くポチの叫び声……心の底から嫌な予感しかしない。 「まりさ、どうした? まりさ……」 「ゆ゛っ……」 台所に入って、私は全身から血の気が引いていく感覚を久しぶりに感じた。 そこには、ひっくり返った台所のゴミ箱の前で、口から多量の餡子を吐いて痙攣する糞饅頭の姿があったのだ。 「やりやがったな、糞饅頭が!」 糞饅頭を台所の流し台に置き、冷蔵庫からオレンジジュースを取り出し、あるだけ全部ぶち撒ける。 「ゆ゛っ……あばあば……」 ……気持ち回復したようだが、本当に気持ちだけだ。 ひっくり返ったゴミ箱の傍にある奴が吐いた餡子の量は、致死量に限りなく近い。 ここ数日の私の食事はかなり辛い物が多く、当然ゴミ箱の中の残飯もそうだったのだ。 そんな物をもろに食べてしまっては、温室育ちの金バッチでは多量に吐くのは当然の事。 かといって吐いた餡子を口に戻そうものなら、餡子の中の辛味で今度こそ絶命必至だ。 「くそっ、今まで悪さをしてないからって信じた俺がバカだった!」 言い訳がましいが、この糞饅頭は確かに言動こそゲスそのものだが、我が家に来てから一度も粗相はしていなかった。 入るなと言った場所には悪態をつきつつも入らず、物を壊したり、食べ物を勝手に食べたりもしない。 体格的に自分よりずっと劣るポチをいじめたりもしない。本当に悪いのは口だけだったのだ。 幾ら言動が酷くなろうと本質的には金バッチなんだ……私も言動にはブチギレだったが、内心認めていないでもなかったのに…… ……そうだ、きっと糞饅頭もストレスがマッハだったのだろう。 大好きなお隣さん一家と一日以上会えず、我が家では一番下扱い……我慢の限界を超え、ついに暴挙に出てしまったのだ。 思えば奴も被害者だ。お隣さんには、不幸な事故としてよく謝って…… 「ワン! ワン!」 ポチに吼えられハッとする。 糞饅頭はまだ生きている。今はお隣さんへの言い訳を考えている場合ではないのだ。 お隣さんにとっては大切な家族である糞饅頭。 良好なご近所付き合いを続ける上でも、死なせる訳にはいかない。 「よ、よし、こいつは餡子を多量に吐いて死にかけているから……必要なのは、新しい餡子! だな、ポチ!」 「ワン!」 ……飼い犬に同意を求めるとはテンパリすぎにも程がある。 まあ、ゆっくりを死なせたら大変な事になるなんて状況は滅多にないせいだが。 しかし糞饅頭を助ける為にするべき事は決まった。要は新しい餡子を糞饅頭に補充してやればいいのだ。 私はポチに糞饅頭を見守るよう託し、近所の公園へと走った。 「ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくりしていってね!」」 公園に足を踏み入れ、開口一番に叫ぶ。 するとどうだ、以前殲滅したというのにいつの間にか公園に住み着いていた、新たなゆっくり共が声を返してくる。 がさがさと茂みから姿を現したのはバレーボール大のれいむと……ビンゴ! まりさの番だ。 「ゆゆっ! じじい、ここはまりさとれいむのゆっくりぷれいすだよ! ゆっくりでていってね!」 「あまあまもちょうだいね! いっぱいでいいよ!」 「ゆっ! あまあま!? じじい、まりさはけーきさんがほしいよ! ……ゆわーい!おそらをとんでるみたい!」 相変わらずこの公園はゲスが住み着くことに定評がある。 しかしながら今は非常事態。ゲスといえども立派な餡子供給源になって貰わなければならないのだ。 万が一拒絶反応とかがあったら嫌なので、糞饅頭と同じ種族であるまりさを掴んで持ち上げる。 野良であるまりさはもの凄く汚いがこれもお隣さんの為。我慢である。 「ゆゆっ! まりさいいなあ! じじい、れいむもおそらをとばせてね!」 「……まりさ、よく見ていろよ?」 「ゆ?」 「なにいってるの!? まりさだけじゃなくてれいむもぶっ!?」 きょとんとするまりさを尻目に、私は足元で喚くれいむの顔面を蹴り上げた。 歯が八本は吹っ飛び、口から餡子を垂れ流して木に激突するれいむ。 「ゆっぎゃあああああああああああ!?」 「ゆわああああああああああ!? じじい、れいむになんてことするのおおおおおおおおおお!?」 蹴り飛ばされたれいむの叫びと、呆然と見ていたまりさの叫びは、れいむが木に激突して数秒後に見事にシンクロした。 「い、いだいいだいいだいいい! はなせじじいいいいいいいいい!」 これまでの抱えるような持ち方から一転、まりさの薄汚い金髪を左手だけで掴んで持ち上げる。 髪の毛から垂れ下がるまりさの胴体……まるでネットに入れたスイカを持っている気分だ。 まあ、スイカはぐりんぐりん動いて暴れたりはしない訳だが。 「はなぜはなぜはなぜえええええええ! ……いだっ! いだい! かみのけざんいだいいいいいいいいいいいい!?」 私から逃げようともがく程に自分の髪の毛が引っ張られて痛いだろうが、かわいそうなので黙っておいてあげよう。 「……ぼう……やだ……でいぶ……おうぢがえる……」 まりさを宙ぶらりんにしたままれいむの元へ向かうと、案の定れいむからおうちかえる宣言が飛び出した。 もちろんそんなものは無視してれいむを仰向けに寝せる。 多少じたばたと暴れたが、空いた右手でれいむの左目辺りを殴ったら大人しくなった。 「どぼ……じで……ごんなごど……」 「もうやめでねええええええ!? でいぶをいじめないでねえええええええええええええ!?」 ズタボロになったれいむをまりさに見せ付けてやると、まりさはもうやめてと懇願する。 ゲスにしてはなかなか番思いなものである。もしその思いやりをほんの少しでも人間に向けられれば違っただろうに。 「なあまりさ、お前がもし餡子を貰えるとしたら、甘い方が嬉しいか?」 「いまぞれがんげいないでしょおおおおおおおお!? でいぶをだずげでよおおおおおおお!」 ……足元にあった木の枝を拾い、無言でれいむの陥没した左目に突き立てる。 「ぴぎゃあああああああああああああああああああああ!?」 「ゆんやああああああああ!! でいぶのおべべがあああああああああ!?」 「質問に答えろ、まりさ。餡子を貰えるなら甘い方が嬉しいか?」 「う、うれじいでず! だがらでいぶをだずげでえええええええええ!」 うむ、思ったとおりの答えを得る事が出来た。 これから糞饅頭用の餡子を確保する訳だが、どうせなら少しでもクオリティの高い物を用意したいと思うのは人情だ。 ゆっくりが何よりも大好きなのは甘い物……それは例え食べ物としてではなく、体内に直接補充するとしても変わらない筈。 そこで餡子供給源になってもらうこのまりさには、出来るだけ多くのストレスを与えて甘くする事にした。 まりさが番を即座に見限るゲスならば今のれいむのポジションにシフトしていたが、珍しく仲間思いな奴だったので好都合だ。 ここはこのれいむを徹底的に虐待し、まりさには無傷のまま甘い餡子を体内に備蓄させる。 「……なあ、まりさ。お前が生まれてから何日経つかわかるか? お日様が何回昇った?」 「ゆ、ゆ!? い……いっぱいでず!」 いっぱいです……まあ、私だって同じ質問をされたらそう答えるだろう。 質問が悪かった気もするが、野良が三より大きな数字を数えられない事など百も承知だ。 「とりあえず百日という事にしよう。じゃあまりさ、お前の所望したケーキ……生誕百日を祝うバースデーケーキをあげよう」 まりさを左手で掴んだまま屈み込み、地面を見渡す。 そして私は大きいもの、小さいもの、太いもの、細いもの……様々な木の枝を空いた右手で拾い、足元に集めた。 「これ百本もあるのか? ……まあどうでもいいが」 「じじ……お、おにいざん! ぞのえだざんどうずるんでずが?」 「あれだ、ローソクがないから代わりにな。ソイッ」 「ゆぎゃああああああああああああああ!?」 「でっ……でいぶあああああああああああ!?」 ぷすりという間抜けな音を立て、仰向けにされたれいむの右頬に一本の枝を突き立てる。 長さにして十センチもない実に細々とした枝なのだが、饅頭の皮相手ならばロンギヌスの槍みたいに軽々と貫通してくれるのだ。 「やべでぐだざい! でいぶのほっぺさんささないでえ!」 「いやいや、とりあえず今拾った分は全部刺すから。ソイッ」 「ゆぎい!」 「でっでいぶううううううああああああああ!」 バランスが良くなるように今度は左の頬にも一突きしてやる。 そしてそこから円を描くように、れいむの口の周りにも次々と枝を突き刺してやった。 バースデーケーキのロウソクに見立てているつもりなのだが、れいむ自身が球体なせいか、どちらかというとウニに近い。 「やべで……ぼうやべでぐだざい……」 別の生物へと化しつつあるれいむを直に見せ付けられ、まりさの声に段々ハリが無くなってきた。 ここまで番思いな野良は本当に久しぶりである。今日は実に虐待日和ではないか。 「ゆぎっ……」 そして刺されているれいむだが、こちらの反応もどんどん鈍くなってきている。 まあかれこれ三十本以上は体中に枝が突き刺さった状態なので、無理も無いが。 「ばりざ……だずげで……ゆぎゃあああああああああ!?」 潰さずに残しておいた右目に枝を突き刺してやる。おお、頑張ればまだ叫べるようだ。 「でっでいぶううううううう! おにいざん! もうゆるじであげでぐだざい!」 「いやいや、これからがいい所だろ……あ、でももう枝がこれだけか」 久しぶりの上玉に私の心も躍っていたのだが、残念ながら枝が最後の一本になってしまった。 だが、これがまた長くて太い。名付けるならグングニルである。 「……おにいざん! ごべんなざい! それだげはやべでぐだざい!」 「よし分かった、これで最後にしてやる。その為におでこにはまだ一本も刺してないからな」 れいむの眉間に照準を合わせ、右手で力一杯突き刺す。 「ゆ゛っ……」の一言を残し、れいむはそのまま一切の活動を停止した。 どうやら無事中枢餡に直撃したようだ。きっちり最後の一本で死んで何よりである。 「ゆっ……ゆわああああああああああ! でいぶっ! でいぶあああああああああああああああ!!」 流石にまりさもダメージが致命的であると察したのか、今までに無い力でばたつき、そして号泣してしまった。 これだけでも付近の枝を拾い集めた甲斐がある。休日のよいストレス解消だ。 「……どぼじで……どぼじでごんなごどずるのおおおおおおおお!?」 物言わぬれいむを見つめながら訴えるまりさ。どうしてと言われても、虐待お兄さんが虐待を行うのは当たり前である。 ……だが待てよ、考えてみれば私は糞饅頭の餡子を確保する為に虐待をしていたのではないか。 途中からまりさの反応が楽しすぎてすっかり忘れていた。ていうか糞饅頭はまだ生きているだろうか? 「まりさ、お前には今から家に来て貰う。そしてお前の餡子を死にかけている糞饅頭の為に全部使ってやる」 「いやだああああああああ! ばりざのあんござんどらないでええええええええええ!」 「お前みたいな糞同然の野良の餡子でも飼いゆっくりの役に立てるんだぞ? 光栄に思って死ね」 「だずげでえ! ばりざのあんござんはおいじぐないよおおおおおお!?」 「不味いのは分かってる。はっきり言って店売りに比べたら野良の餡子なんて……ん?」 ……待てよ。今私は何と言った? 店売り…… 店 売 り …… ……そうだ、最初から買えば早いじゃないか…… 大体野良の餡子の品質はすこぶる悪い。そんな物を金バッチを取るようなゆっくりに移植したら、激しく品質が落ちてしまう。 嗚呼、テンパるとこんな当たり前の事に気付くのにこんなにも時間がかかるものなのか…… 呆然とまりさを掴んだ左手を離すと、まりさは私に振り返る事なくれいむの傍に駆け寄り、すすり泣く。 「……えーと、まりさ……おつかれ」 とんだ無駄足に付き合ってくれたお礼に、私は一踏みでまりさを絶命させてやった。 まりさが弾けた瞬間、周囲はとても甘ったるい餡子の匂いに包まれた。 公園備え付けのゴミ箱にまりさとれいむを片付けた後、私はその足で近所のペットショップに来ていた。 普段はポチ関連の餌や遊具を買う店なのだが、今日は普段見向きもしないゆっくりコーナーへと直行。 一kg五千円(!)のゆっくり用高級餡子を始め、治療用オレンジジュースや小麦粉を手に取り、そそくさと買い物を済ませた。 ……糞饅頭が金バッチじゃなければ全部安物で済ませたのだが。 そんなこんなで我が家に帰宅。ポチが心配そうな顔をして出迎えてくれる。 ……さすがに絶命してしまったかという不安が頭を過ぎったが、流し台では半死半生の糞饅頭が佇んでいた。 さすがに半端ではない生命力を誇るゆっくりである。 オレンジジュースを大量にかけておいたとはいえ、よくぞ生きていたものだ。 「まりさ、しっかりしろよ。今から治療してやるからな」 「ゆ゛っ……」 私は糞饅頭をまな板の上に移動させると、糞饅頭をうつ伏せにさせた。 台所用はさみで後頭部の一部の髪を切り、大匙で直径十cm程度の穴を空けるようくり貫く。 糞饅頭は呻いたが、瀕死の状態なので殆ど抵抗はされなかった。 続いて買ってきたゆっくり用高級餡子を大匙で一杯ずつ、くり貫いた穴から糞饅頭の体内へと放り込む。 その際に中を覗いて見ると結構空洞が目立っている。吐いた餡子の量を考えれば当然ではあるが。 一袋を入れ終える頃には、糞饅頭は吐く前とほぼ同じ大きさにまでなっていた。 あとはオレンジジュースで溶かした小麦粉で空いた穴に栓をし、アフターケアはばっちりである。 穴が開いた場所の上からは糞饅頭の髪が垂れているので、跡が見つかる事はないだろう。 「……ポチ、糞饅頭を見守っていてくれてありがとう。手術は成功だ……!」 「ワン! ワン!」 私の表情に糞饅頭の生還を読み取ったのか、ポチは尻尾を限界まで左右に振って喜びを露にしてくれた。 そして夜の七時過ぎ、我が家のインターホンが鳴り響いた。 「ワン! ワンワン!」 「帰って来たんだな、お隣さん」 ポチが真っ先に玄関へ走り、次いで私が、更に後に糞饅頭が玄関へ向かう。 「只今戻りましたー。まりさの面倒を見て頂いてありがとうございました。これ、温泉のお土産です!」 ドアを開けるとお隣のご主人と奥さん、それに健太君のお隣さん一家が揃い踏みで待っていた。 そして渡されたのは温泉饅頭やご当地の漬物……結構な量である。 まあ、ペットを預かって貰ったからだろうが。 「まりさ、元気してた!? 温泉すっげー気持ち良かったよ!」 「まりさ、あなたへのお土産もちゃんと買ってるからね!」 「ああ、まあ、その……ほらまりさ、ちゃんと挨拶しなきゃ」 「ゆゆっ! おかえりなさいおとうさん、おかあさん、けんたくん! ゆっくりしていってね!」 ……シーンと静まり返るお隣さん一家。 あれ、まりさって語尾に「だぜ」とか付けてなかったっけとか、そもそもこんなに礼儀正しかったっけとか、そんな顔を浮かべている。 「……ま、まりさ、ただいま。……あれ? まりさってこんなキャラだったっけ?」 「まりさはまりさだよ! けんたくんたちがかえってきて、まりさうれしいな!」 「え……?」 まずい、どんどん困惑するお隣さん達。 だがそれも当然である。治療を終えて意識を取り戻した糞饅頭は、性格が"リセット"されていたのだから。 私が糞饅頭の治療に使った餡子は、正真正銘金バッチ用の高級餡子だった。 基本的にゆっくりの質は中の餡子の質と言っても差し障りは無い。 元々ペットショップで金バッチとして売られる程の糞饅頭は、飼われて以降の甘やかしでゲス化していただけで元の品質は高かった。 そんななかで体内の言わばゲス餡子が排出され、高品質な餡子が代わりに補充された結果、糞饅頭の性格は一気に改善されたのだ。 ……多分、そんな理由だろう。ゆっくりだし。 しかし、今になってこの状況がまずいのではないかと気付く辺り私はやはり抜けている。 預けている間にゲスになっていたらブチギレだろうが、かといってここまで性格が変わってしまってお隣さんは何を思うのか。 こんな事なら、せめてだぜ口調になる程度に教育しておいた方が良かったのでは…… 「まりさ! そうかそうか、このお兄さんに躾けて貰ったんだな!」 ……おや? 今ご主人がいい事を言ったような気がする。 「本当ね! まるでまりさが初めて家に来た時みたい!」 おお、奥さんもいい事を言ってくれている。 「すみません、まりさを預かって貰っただけじゃなくて、躾けまでして頂いて!」 「最近まりさはちょっと態度が気になっていたんで、本当に助かります!」 「あ、いえ、私は別に大した事は何も……」 いい事言う所か感謝されまくりである。さすがにちょっと申し訳なさすら感じてしまう。 元はといえばこっちの不手際で死なせかけ、性格だって変わってしまったというのに。 「ありがとう、お兄さん! まりさがとっても賢くなったよ!」 やめてくれ健太君。今日一日の行動を知られた日には私はこの一家には顔向け出来ないのだが。 「おにいさん、まりさのめんどうをみてくれてありがとうございました! いぬさんもゆっくりしていってね!」 「ワン!」 ああ、糞饅頭にお礼を言われた上にポチも仲良くしている……いいのだろうか? 本当にこれでいいのだろうか? 「よし、じゃあ皆、家に帰ろうか。まりさ、帰ったら温泉饅頭を食べような!」 「まりさには温泉卵もあるからね!」 「ゆわーい!」 ……だがまあ、糞饅頭の性格がクズだったのも元はといえばお隣さん一家の甘やかしが原因である。 多分この後散々甘やかされるのだろうし、案外近いうちに元通りの糞饅頭が出来上がるのかもしれない。 「それでは、私達はこれで」 「またいつか預かっていただけたら助かります」 ……最後に何か凄く恐ろしい一言が聞こえた気がしたが、聞こえなかった事にしてお隣さん一家に別れを告げる。 「……ポチ、散歩行こうか」 「ワン!」 そして、最後まで尻尾を振ってお隣さん一家を見送るポチを連れて、夜の散歩へと出かけて行った。 【完】 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 事実を伝えても平気では? こちらの被害 対応(レシート付き)を教えれば、「一般教養のある人間」ならば、 飼いゆのゲス行動で迷惑を掛けてしまったとわかるはず。 -- 2018-01-07 13 43 53 無限ループするんですねわかります -- 2014-03-21 00 20 56 …百均の餡子でいいんじゃね?とか思った。百均の餡子意外とめちゃ美味いし。…美味いだけじゃだめか -- 2012-11-11 20 32 34 面白いwww -- 2011-09-21 14 49 40 野良のあんこを入れなくてよかったね、もし入れてたら、悲惨な目に会ってたかも -- 2010-12-13 01 29 51 面白かったwww 人様の飼いゆっくりが悲惨な目にと書いてあったから警戒したが、 良い話じゃねぇのww -- 2010-11-22 22 34 15 面白かった -- 2010-06-15 00 24 53
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※今までに書いたもの 神をも恐れぬ 冬虫夏草 神徳はゆっくりのために 真社会性ゆっくり ありすを洗浄してみた。 ゆっくり石切 ありすとまりさの仲直り 赤ゆっくりとらっぴんぐ ゆねくどーと ゆっくり花粉症 十姉妹れいむ ゆねくどーと2 ※今現在進行中のもの ゆっくりをのぞむということ1~ ※注意事項 まず、上掲の作成物リストを見てください。 見渡す限り地雷原ですね。 なので、必然的にこのSSも地雷です。 では、地雷原に踏み込んで謙虚ゲージを溜めたい人のみこの先へどうぞ。 _______________________________________________ ゆっくり。 それはヒトの頭部に良く似た形状を持つ、だが地上のあらゆる生物と隔絶した生態、そして体組織を持つ不可思議なナマモノ。 彼女たちが忽然としてこの地上に現れてから、既に十数年という月日が過ぎ去っていた。 多くの論争と紛争、対話と挫折と理解と誤解を超えて、いつしか諦めに似た感情と共にゆっくりたちは人間の生活の傍らに 存在することを許されるようになった。 最初は極東の片隅に存在する島国、日本で。 そしてそこから、海も山も大河も彼女たちの拡大を妨げることなく、北米の大平原からアフリカのサバンナにいたるまで。 ありとあらゆる土地に、ありとあらゆる言語を操り、彼女たちは極々自然にその土地の環境に馴染んでいった。 平和な土地にも、争い絶えぬ土地にも。人に溢れた街中にも、人跡未踏の秘境の奥底にも。 その土地の言葉で「ゆっくりしていってね!」を叫び、彼女たちは気ままな、だが儚く、人の意向に左右される生を送っている。 そして、今。 「ゆっくりしていってね!」 遠く、モスクの四囲に聳えるミナレットから早朝の礼拝を呼びかけるアザーンが朗々と響く夜明けの街中にも、彼女たちは在った。 彼女たちの扱いは、どこの土地でもそう大差はない。 犬猫とさして変わらぬ、だが多少の知恵を持ち、人語を解するだけに理解と誤解が発生しやすい見慣れた生き物。 人に飼われる少数のものがある一方で、野生や野良として暮らす数多のものがいる。 今、モスクに行きかう人が絶えない通りの真ん中で、お決まりの台詞を連呼しているのは野良のゆっくりまりさだった。 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね!」 そう叫ぶまりさの形相は、その言葉に反してちっともゆっくりしていない。 必死の様相である。よく見れば、まりさの底部――あんよと呼ばれるゆっくりの移動の要となるその器官は、真っ黒に焦げ付いていた。 「にんげんさん、まりさにちかづかないでね! まりさはゆっくりできないよ!!」 誰かの悪戯で足を焼かれ、そして大通りに放置されたのだろうか。 だが、それにしては叫びの内容がおかしい。 ゆっくりは、如何に自分がゆっくりした存在であるかを己のステータスにしている。 確かにあんよを焼き焦がされ、移動もままならない状況ではゆっくりできないゆっくりであるのは確かだが、 ゆっくりが自分自身をそのような存在であるとアピールするのはそうそうありえることではなかった。 「ちかづかないでね! ちかづかないでね! ゆっくりできなくなるから、ちかづかないでね!」 ましてや、助けを求めるでもなく近づく人間を牽制するとはどういうことだろう。 さらに不可解なことには、そのまりさの威嚇――というよりは懇願に近いそれに、多くの人々が素直に従っていたことだった。 みな、通りの真ん中に据え置かれたまりさを避けるかのように道の端を走っていく。 人々のまりさを見遣る眼差しは、アザーンの朗誦を遮るほどの大声で喚く彼女をことさら疎む訳でもなく、 むしろ一抹の哀れみさえ湛えているようにも見えた。 そんな、モスクへと向かう人々の波がひと段落するまでの十分ほどの時間。その間を、ずっとまりさは叫び通した。 ミナレットのスピーカーもいつしかアザーンの朗読を終え、夜空は群青の領域が少しずつ青に駆逐されつつある。 人通りがわずかでもある間は止むことなく大声を放ち続けていたまりさは、喉を悪くでもしたかはたまた体力の限界か、 潰れるようにして人の消えた未舗装の路上の上にだらしなく伸びていた。 その体が、びくりと震える。 アザーンとまりさの叫びが絶えた街中に、遠くから低く重く唸るエンジン音と、キャリキャリと耳障りな金属音が響いてきた。 「ゆゆっ!?」 まりさはガバリと跳ね起きる。 そして、自分の立つ一直線の路上、その彼方に目を凝らした。 「ゆがーん!?」 そして予め知っていた破滅の時の到来に、恐怖と絶望も露わにその相貌を醜く歪める。 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 まりさは、叫んだ。前方から来る破滅に向かって。 「ゆっくりとまってね! ゆっくりこないでね!」 聞こえぬと知りつつ、聞こえたところでその言葉が通じぬと知りつつ。 アラビア語を話すまりさは、枯れ果てたかに思われた声を振り絞って破滅へと呼びかけた。 「ゆっくりできないよ! こっちにきたら、ゆっくりできなくなるよ!!」 誰が? まりさではない。前方から来る破滅は、まりさを永遠にゆっくりさせる。 だが同時に、その破滅もまたまりさに近づくことによってゆっくりできなくなるのだ。 そのことを、まりさはカチカチに焼き固められたあんよの下にある冷たい感覚によって気づいていた。 「こないでね! ゆっくりひきかえしてね! それいじょうきたら、まりさおこるよ!」 前方から近づいてくる破滅は、止まるどころかその速度を落とす様子も見せない。 焦るまりさはいっぱいに空気を吸い込み、ぷくーと頬を膨らせ威嚇のポーズをとった。 怯ませるためではない。まりさはゆっくりとしては賢い部類で、そんなことでこの相手が怯むはずもないことは承知している。 ただ、体を大きくして自分に気がつかせたかったのだ。 自分の存在に気がつけば、自分が何を伝えようとしているのかに気づいてもらえれば、止まってくれるかもしれないと思ったから。 実際には、破滅――十数両の戦闘車両で構成された車列はとっくにまりさの存在に気がついていて、しかしその意図を理解せず、 ただ愚かなゆっくりが威嚇している程度に捉え、従ってその前進には何らの躊躇もなかったのだが、それはまりさの知るところではない。 ましてや、車列の先頭にある戦車の車長と操縦士はゆっくりを薄気味悪い怪物と見て忌避する類の人々であり、 また民衆から常に敵愾心を向けられる占領者として重度のストレスを溜め込んでいることなど、まりさは知るはずもなかった。 言葉が通じず、不遜とも取れる顔つきで人間に接する首だけの生物。その威嚇行動。 それは、極度の緊張感と悪意の中に溺れる人からその攻撃性を引き出すには十分すぎる要因だったのだ。 「どおじてどまってぐれないのおおおおぉぉぉ!? まりさ、ゆっぐりできないんだよおおおぉぉぉ!!?」 結果として。 まりさの試みた決死のぷくーっ、は前方から迫る車列の足を止める役割など欠片も果たさず、 却ってその無限軌道がまりさをひき潰すべく一直線に突き進んでくる結果を招来することとなった。 (まりさは……にんげんさんにゆっくりしてもらいたかっただけなのに……) 轟音を立てて近づくキャタピラがまりさを文字通り粉砕する瞬間、彼女はぎゅっと双眸を瞑り、一滴の涙を零す。 (まりさのせいで、にんげんさんが……) たくさん、ゆっくりできなくなる。たくさん、何人も。 永遠にゆっくりしてしまう。まりさが、殺すんだ。 それは、彼女をそう仕向けた人間の悪意によるものだったが。その全てをまりさは自分の咎と受け止めて。 「ゆ゛っ」 『カチッ』 自分の短い断末魔と、何かの金属音をキャタピラの轟音の中に聞いて、まりさは逝った。 * * * 彼女の遺体は、この地上に残らなかった。 キャタピラにひき潰されたから、ではない。 その直後、まりさの下に埋められた対戦車地雷が炸裂し、さらにその爆発がより深くに隠された航空爆弾の誘爆を引き起こし、 彼女を引いた戦車ごと吹き飛ばしたからだった。 まりさは全て、この為の撒き餌だったのだ。 悪意的な占領者が車両でひき殺せば、地雷の感圧信管が作動しその車両と周囲を吹き飛ばす。 好意的な占領者が助けるために近づけば、遠隔操作で爆破しその占領者たちを吹き飛ばす。 ゆっくりが好意と悪意、その両方を受け止めやすいことを利用して仕掛けられたIEDに、まりさはパーツとして用いられたのだった。 ゆっくりがこの世に登場して十数年。 平和な土地にも、争い絶えぬ土地にも。人に溢れた街中にも、人跡未踏の秘境の奥底にも。 その土地の言葉で「ゆっくりしていってね!」を叫び、彼女たちは気ままな、だが儚く、人の意向に左右される生を送っている。 このSSに感想をつける
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・・・ほんの少しだけ『ゆっくりいじめ系2560 分からないだらけのゆん生』とリンクしていますが、読まなくても支障はありません。 ゆっくりの生態・・・現在最も注目されている割にゆっくりの生態は意外と知られていない。当然だ。 突如として出現したため資料も何も存在せず、研究者たちも頭を抱えているのだ。一般人が知っているはずが無い。 だが最近になってゆっくりは人間と深く関わるようになった。ペットとして売り始めた店が出現したり、ゆっくりに 関連した本が沢山発行されたり・・・。都市部に入り込んで生活するゆっくりが出てきたり、畑を荒らしたり家に侵入したり・・・。 第1印象が最悪なせいか、現在野良ゆっくりは害獣としての認識が強まっており、対ゆっくり用の防犯グッズも飛ぶように売れた。 多くの人がゆっくりは人間の敵だと唱えているが、ちょっと待って欲しい。この世に無意味なものなど存在しないのだ。 そう提唱したのは『研究鬼異惨』と呼ばれている1人の科学者だ。彼はゆっくりを人間のために役立てる方法を日夜研究している。 彼はゆっくりの研究に多大な功績を残しただけで無く、優秀なペット用ゆっくりを生みだす工場も複数所有している。 特にちぇん種が飛ぶように売れているらしく、そのおかげで研究資金に困らないという訳だ。彼は商売の才能もあったらしい。 鬼異惨はたまに中学校などに出向きゆっくりについて学生に語ったりする仕事もしている。鬼異惨は丁寧に説明した・・・。 「いいですか。ゆっくりを見ると即叩き潰したいと思う人間もいるようですが、それは非常に勿体無いのです。ゆっくりのことを、 私は神が人間に与えた最後のチャンス、地球で生きるための希望だと考えています。科学者が神を信じてるのはおかしいかも しれませんが、あんな饅頭がしゃべって動いているのですから神様ぐらい本当にいるかもしれません。」 生徒達は笑いに包まれる。中学生ぐらいの子供はどんな些細なことでも笑いたい年頃なのだ。 「実は近所の教会で神父さんに話を聞いたところ、神父さんはゆっくりは神が人間を戒めるために生んだものだと言っていました。 確かにゆっくりは欲望に忠実で自分さえ良ければそれでいいという精神を持っています。人間の悪い内面にそっくりじゃないですか。 私は神父さんの仮説に心を打たれましたね。神が関わっているかは別として、ゆっくりはやはり人間のために役立てるべきだと思いました。 ゆっくりは数々のやっかいな性質を持っていますが、上手く利用すれば必ず人間の利益に成り得るのです。 例えば食ったものを自らの中身と同じ物体に変化させる性質は、適当に生ゴミを食わせれば手軽に餡子などを量産できるということです。 他にも実に様々な・・・。」 鬼異惨の話に誰もが夢中になった。ゆっくりがこんなに役立つナマモノとは思っていなかったからだ。 実際鬼異惨の言う通り、人々は次第にゆっくりの活用法を見つけ、実践していった。例えば・・・ 例1・・・某公園にて・・・ 「ゆ!?おにーさんはゆっくりできるひと!?ゆっくりできるならあかちゃんをみせてあげてもいいよ!!」 「HAHAHA~!私はとてもゆっくりできるお兄さんさ!!何故ならホームレスだからなぁ~!!!」 「よくわからないけどゆっくりできるならあかちゃんをみせてあげるね!ついでにあかちゃんにあまあまをあげてね!!!」 「あかちゃん、でてくるんだぜ!このおにーさんがあまあまくれるんだぜ!!」 ポピュラーなれいむとまりさの家族に話しかけているのは派遣切りのせいでホームレスとなったお兄さんだ。 何の根拠も無くお兄さんを信用したまりさはあっさりと赤ちゃんを前に出した。 「ゆっきゅちしちぇいっちぇね!!!」 「ゆゆ~・・・。おにーしゃんはにんげんしゃん?ゆっきゅちしちぇいっちぇね!!!」 赤ゆたちは人間と話せたのが嬉しかったのだろう。ピョンピョン跳ねながらお兄さんに擦り寄って来る。 お兄さんはにっこり微笑むと赤ゆたちを手に乗せ持ち上げる。 「計2匹か・・・。まあ腹の足しにはなるかな・・・。」 「ゆゆ~♪おしょらをとんじぇるみちゃい!!」 「ゆっゆっゆっきゅちしちぇるよ~♪」 お兄さんは水道水で軽く赤ゆを洗い、きゃっきゃとはしゃぐ赤ゆたちを・・・! 「む~しゃむ~しゃ、幸せ~♪・・・なんつって、むしゃむしゃ・・・。」 「ぴっゆびゃびっ!」 「いじゃぷちゅっぴゃ・・・っ!」 食べた。もちろん良く噛んで味わいながら・・・。親ゆっくりは10秒ぐらい思考停止をしていたが、間も無く事態に気付き絶叫した。 「ばりざの・・・!ばりざとでいぶのあいのげっじょうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!!!!」 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!!!?」 「いや、空腹でつい・・・ね。さ~て、成体は不味いし別の赤ゆを探そうっと!HAHAHAHA~!!!!」 このように明日の食事にも困る者たちにとってゆっくりはまさに救いの女神だった。手軽に甘味が手に入るのだから・・・。 ちなみに親のれいむとまりさはこの後1時間近く泣き叫び続け、騒音騒ぎで保健所の人に連行されてしまった・・・。 例2・・・雪山にて・・・ 「まさかこんな吹雪になるなんて・・・!」 今お兄さんは雪山で猛吹雪に襲われ洞窟に避難していた。もうずっとこんな調子だ。食料もだいぶ減ってきた・・・。 「これを持ってきていて正解だったな・・・。できれば控えたかったが・・・。背に腹は代えられん・・・。」 お兄さんはバッグから大きいケースを取り出し、そっと開いた・・・。中には子れみりゃ(胴付き)が入っていた。 「うぁ~!せまかったどぉ~!!おにいさんひどいどぉ~!!でもれみりゃはかんだいだからとくべつにぷっでぃんで・・・!」 「五月蝿いぞ非常食。バクッハフハフ・・・!!」 「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!?」 お兄さんはれみりゃの小さい体を掴み上げ、下半身を引き千切って口に運んだ。美味い・・・。ホカホカしてて寒さを軽減してくれる。 「うがっうげへぇ・・・っ!!」 「ごくろう非常食。また頼むな。」 お兄さんはれみりゃ治療用のオレンジジュース凝縮錠剤を飲ませ、再びケースを閉めた。防音なのでれみりゃの悲鳴は聞こえない。 今登山家たちの間でゆっくりが大人気だ。携帯食料や非常食としてだが・・・。 少し齧って治療してまた食べる・・・。こうして何度でも使いまわせるのが魅力だ。特に雪山に行く人にれみりゃは人気が高かった。 ちなみにこのお兄さんは5日間れみりゃを生かさず殺さずで上手く食べ続け、1週間後たまたま通りかかった人に発見され助かった。 余談だが・・・救助されたときれみりゃはそこにいなかった・・・。結局食欲に負けて6日目に全部食べてしまったらしい。 例3・・・外交にて・・・ ゆっくりは何故かこの国でしか発見されてない存在であったが、世界中がゆっくりに興味を抱き、求めていた。 発展途上国に輸出されたゆっくりは飢餓に苦しむ多くの人々を救った。何せ2匹いればあっという間に美味しい赤ゆを作れるのだがら・・・。 だが何故か同じ種族同士ではすっきりしてくれなかったらしい。れいむ種にれいむ種を近づけてもすっきりはせず、 発情させてもすっきりせず涎を撒き散らすだけだったという。学者は同種族がすっきりするということは、 人間で例えれば同じ性別の者と交わるのと同じ感覚なのでは仮説を立てた。ゆっくりには性別など基本ないが、 その説なら何となく納得はできる。極稀に同種族での家族がいるらしいが、そういうゆっくりは人間でいうガチホモなのだろう。 また、先進国でもゆっくりはブームになった。ヘルシーで適度な甘さの餡子を出してくれるれいむやまりさは特に歓迎された。 おそらく和風の甘味が手軽に手に入って嬉しいのだろう。ゆっくり牧場なんてのもできる始末だ。ゆっくりに同情せざるを得ない。 他にもストレス解消用ゆっくり、ゆっくりを改造して作ったおもちゃ、爆弾を埋め込んで敵陣に侵入させるボムゆっくりなど・・・。 ゆっくりは徹底的に利用された。生ゴミ処理用コンポスト専用のゆっくりも発売された。倫理的にやばそうだが何故か問題になってはいない。 研究鬼異惨もゆっくりの新しい活用法を見つけるため日夜努力している。その証拠に、研究鬼異惨の趣味で作った畑では・・・。 「ゆぎぃぃぃぃっ!もうおうちかえるぅぅぅぅぅっ!!!」 「ざっそうさんじゃなくてやさいさんがたべたいよ・・・。」 「ゆっ!?そんなこといっちゃだめだよ!もしおにいさんにバレたら・・・!!」 「バレたら・・・何だって言うんだ・・・?」 鬼異惨の畑は全てゆっくりに仕事させている。鬼異惨がやることと言えば、ゆっくりの監視、ルールを破ったりサボったりしたゆっくりの処刑ぐらいだ。 「今文句言った奴は・・・56番と71番か・・・。」 「ゆぎぃぃぃぃっ!やべでねっ!!もうもんぐいいばぜんがらぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」 「ゆるじでくだざいぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!まじめにやりばずがらぁぁぁぁぁぁ!!!!」 畑のゆっくりには全て番号が付けられている。背中(?)に直接焼印でだ。鬼異惨はリモコンを取り出し、番号を入力する。 「スイッチオン!きひひひっ!!!!」 ちなみにこの笑い方は嬉しさがマックスになった時自然と出てしまう鬼異惨のクセだ。命乞いするゆっくりを見てつい笑ってしまった。 スイッチを押すと、ゆっくりの頭の上部分に着けられている装置が作動し、入力した番号のゆっくりだけ絶叫し始めた。 「ゆがががががががぁぁぁぁぁぁぁ!!!!いぢゃいっいぢゃいよぉぉぉぉぉぉぉっゆぎゃひっゆがぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「ぼうやべっゆべぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!・・・ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 「皆分かったね!サボリ魔や文句を言うゆっくりはこうして苦しんで死ぬんだよ!しっかり仕事してね!!!」 「ぶるぶる・・・ゆぅぅぅ・・・。」 「ゆっくりりかいしたよ・・・。」 この装置、中に鋭く細い針が仕込まれており、スイッチを押すと針が伸びてゆっくりの脳天に突き刺さるようになっている。 じわじわと針は体内に侵入し、最終的にはゆっくりの命の源である中枢餡に刺さり、そのゆっくりを死に至らせる。 この装置のおかげで大半のゆっくりは真面目に働く。だが鬼異惨の場合畑などオマケに過ぎないのだが・・・。 「さて、ゆっくりの断末魔を聞いて疲れもすっ飛んだし・・・研究の続きしなくちゃ・・・。」 ゆっくりをどう活かすかはこれからの人間に掛かっている。ゆっくりが世界の問題を解決する日も遠くないかもしれない・・・。 過去作 2517 ちぇんマー投げ 2526 ゆンペルダウン 2550 痙攣鬼異惨の日曜日 2560 分からないだらけのゆん生 このSSに感想をつける
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「たっだいまぁ♪」 と言いながら誰もいない家に帰ってきたのはあるお姉さん。 仕事から帰ったばかりで疲れているはずなのに、今日のお姉さんはやけに明るい。 その原因は今日の晩御飯、大好物のとんかつである。それはお皿の上にくれらっぷでくるんで置いてある。 お姉さんは仕事から帰ってから、必ず規則正しく7時30分からテレビを観る。 帰宅が7時頃になるお姉さんは、帰ってから夕飯を作っていたのでは間に合わないのだ。 それでお姉さんは日課へのこだわりとして、毎朝夕飯を作っている。河童印のラップのおかげで保温はもちろん、味だってばっちりだ。 しかし、そのるんるん気分と日課はあっけなく壊されることになる。 「ゆっくりしていってね!!!」 と叫ぶゆっくりがいた。それを見たとたん、お姉さんはへなへなと床に崩れ落ちる。 なんととんかつがきれいに片付けられてしまっているではないか。 「ここはれいむのおうちだよ!しらないおねーさんはごはんをおいてさっさとどっかいってね!!!」 「このさくさくはすごくおいしかったよ!だからかわいいれいむにもっとさくさくをもってきてね!!!」 ゆっくりれいむがなんかほざいているが、お姉さんには聞こえていない。 一か月に一回の楽しみだったのに! パン粉だってこだわって小麦からつくったのに! お肉だって最高級の奴を買ってきたのに! この日の為にソースだって新しいのをかけておいたのに! ん…、ソース………? 「おねーさん!はやくれいむにあのさくさくをもってきてね!!!いわなきゃわかんないなんておねーさんはぐずだね!!!」 ソース…。……フフ………。 お姉さんは声もあげずわずかに笑いながら立ち上がり、家を後にした。 (ゆっへっへ!さくさくを取りにいったね!このばかなおねーさんはりようできるね!まいにちあのさくさくをもってこさせるよ!) どうやらこのれいむにはゲスの素質があるようだ。 お姉さんは10分もかからず帰ってきた。何やらたくさんの小袋を箱詰めにして運んでいる。 「ゆゆ!おねーさんおそいよ!れいむをまたせるなんてゆっくりしすぎだよ!!!」 お姉さんは聞いちゃいない。箱から小袋を取り出し、開封し、れいむに差し出す。当然れいむはゆっくりならざる速さで飛びかかる。 「はふはふ!うっめ!めっちゃうめえ!ぱねえ!」 あっという間も無く完食した。 お姉さんが箱買いしてきたのはとんかつを模した30円の伝説の駄菓子、「ゆッグカツ」である。意外とソース味が濃く、実にリアル。 だがそれは駄菓子。肉ではなく魚のすり身を揚げた物なのだが、ゆっくりブレインでは気づくはずがない。 とんかつを大量に買い込む金などないお姉さんはそう踏んで、わざわざ「ゆッグカツ」を買い込んできたのだ。 「ゆゆ!おねーさんはゆっくりできるね!おれいにれいむにさくさくをまいにちもってこさせてあげるよ!!!」 いやお礼にもなってないし。そう突っ込むのをこらえ、お姉さんはれいむに初めて声をかける。 「ええ。そうさせてもらうわ。」 れいむはゆへーん!とえばりながら体を膨らませた。お姉さんはそれを見て、またもやわずかな笑いをみせた。 (フフ…。あなたがそのサクサクの味に悶えるのはいつかしら…。) 次の日の朝。 お姉さんが起床するなりれいむはゆッグカツを要求したのでお姉さんは言われるままに台所に行き、お皿の上にゆッグカツを几帳面に乗せる。 だがそこから。お姉さんはゆッグカツにソースを少しだけ追加してかられいむに差し出す。 もちろん、仕事に行っている間に部屋を汚されてはたまらないので床一面に文々。新聞を敷き、高いところのものは全部片付けた。 そうして彼女は出勤する。お姉さんを見送ったれいむはゆッグカツに行儀悪くかぶりつく。 (せいぜい今のうちに楽しむといいわ…。) その次の日の朝。 お姉さんは昨日よりもさらにもう少しソースを増やしてれいむに差し出した。 その次の日もソースを増やす。 また次の日もソースを増やす。 そのまた次の日もソースを増やす。 さらに次の日もソースを増やす。 さらにその次の日もソースを増やす。 さらにそのまた次の日もソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 ソースを増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 増やす。 れいむは、日に日に真黒になって出てくるゆッグカツに気づくよしもなかった。 そんなある日。 「ゆゆ!おねえさん、れいむのどがかわいたよ!さっさとおみずをもってきてね!!!」 れいむはお姉さんが持ってきた水に口をつける。 「ごーくご……ゆぼぶえぇっ!!??このおみずまずいよ!こんなののめないよ!おいしいおみずをもってきてね!!!」 毎日毎日味の濃いソースカツ(もどき)を食べていたれいむにただの水が飲めるはずがなかった。 「そう…。じゃあこれは?」お姉さんは何やら黒い液体を器に少しそそぐ。 「ゆゆ?なにそのおみずは!」 「これはね…、”そーす”っていう飲み物なの。おいしいから飲んでみて。」 れいむは半信半疑で未知の飲み物、”そーす”を口に流し込む。 「ゆゆ!さくさくとおなじあじがしておいしいよ!これからはあのさくさくとこのそーすをいっしょにもってきてね!!!」 れいむは喉の渇きも忘れてそう喜んだ。 しかし、れいむの舌は強いソースの味に冒され、完全におかしくなっていた。 お姉さんの笑いはゆっくり、少しづつ、大きくなっていった。 さらにさらに次の日。 (ウフフ…。そろそろとどめといきましょうか……。) お姉さんはゆッグカツにソースをかけずにれいむに差し出した。 「むーしゃむー……ひ、ひぎい゛い゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!???」 今までと比べて明らかに薄い味付けに、れいむは耐えられなかった。 「ぢょっ゛ど!!れ゛い゛む゛に゛ごん゛な゛も゛の゛を゛だべざぜる゛な゛ん゛でどう゛ゆ゛う゛づも゛り゛!!!!!」 「あれ?おいしくなかった?じゃあソースを飲んでお口直しをしなくちゃね。」 お姉さんはソースを二、三本まるまると持ってくる。 れいむは早くふしあわせーな気持ちから逃れるため、大量のソースを一気に、ラッパ飲みした。 「ごーくごーく、しあわゆ、ゆぎゃあ゛あ゛あ゛!!!の゛どが!!の゛どががわ゛い゛だよ゛お゛お゛!!!も゛っどぞーず、ぞーずも゛っでぎでぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 塩分の高いものを一気に摂取したせいで、れいむの血中濃度ならぬ、餡中濃度が極端に上がってしまった。 その濃くなった餡子を薄めるため、体が水分を求めているのだ。餡子が失われたわけではないのでこれで死ぬことはない、多分。 お姉さんは悶えるれいむを見るなり、まるでエステの受付嬢のごとくさわやかな笑顔で、優しい口調で声をかける。 「あれー?ソースいっぱい飲んだのにどうしてかなぁー?もっと持ってくるね。」 れいむの前にさらに数十本のソースが置かれる。 まさか自分で自分の首(?)を絞めているとも思わず、のどを潤すためにソースを飲み干すれいむ。しかし当然 「どぼじでの゛どががわ゛ぐの゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!!」 お姉さんは笑いをこらえるのに必死である。ク…クッ……とすでに笑いが漏れかけている。 「喉っ…ック…かわっ…いたならっ……、み…水…、…プッ…の…飲む…?」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛!!!お゛み゛ずはい゛や゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「そっ…なっら……どうしようも…ないっね…」 その後もソースを飲み続けてさーすてぃーな気持ちになったれいむは、食事をするどころではなかった。 そして、最後まで喉の渇きに苦しみ、悲鳴をあげながら死んだ。 「私のソースとんかつを横取りするからそんな目に遭うのよ。」 と、数ヶ月後、お姉さんはとんかつにかぶりつきながら、思い出したように言ったそうだ。 「うーん!やっぱり自分へのご褒美はこれに限るわね♪」 _______________________________________________________________ ビッグカツをつまみにしながらジンジャーエール飲んでたら思いついた。 普段は明るい、何かあると病むお姉さんを目指して書いてみた。 ちなみに虐待スレのSSに出てくるお姉さんは俺の中では黒髪のショートヘアです。 食べ物の恨みは恐ろしいよ! このSSに感想を付ける
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みなさんはゆっくりがおそれるゆっくりをどこまで知っているだろうか ゆっくりれみりゃ?メジャーですね ゆっくりふらん?それもメジャーですね れてぃ?ゆゆこ?それも比較的有名ですね ですが、ゆっくりがれみりゃ以上におそれるゆっくりがいます。 そいつの名は・・・・ 恐るべきゆっくり 「ゆ~~、ゆ~、ゆ~~~~~~!!!」 「「「ゆ~~、ゆ~、ゆ~~~~~!!!」」」 れいむ親子の音痴な歌がれいむ親子のお家に響き渡る。 ここはドスが治めるゆっくりの群れである。れいむ親子はドスの群れに所属するどこにでもいる ゆっくり家族であった。 夫のまりさは今は狩りにいっており、妻のれいむは子供たちとゆっくりできるお歌 の練習をしている。 「ゆっゆっゆ~~~~~~」 「「「ゆっゆっゆ~~~~~~」」」 雑音がようやくフィナーレを終え、れいむは子供たちを褒め称えた 「ゆ~~ん、さすがれいむとまりさのおちびちゃんだよ!! とてもゆっくりできるおうたさんだったよ!!」 「ゆん!!とうぜんだよ!!れいむはぷろのあーてぃすとなんだよ!!」 「れいみゅおねえちゃん、とてもおうちゃがうまっきゃったよ!! れいむのあきょがれだよ!!」 「さすがまりさのいもうとだよ!!」 家族はにぎやかにとてもゆっくりできたよと誉めたたえあった。 特に長女れいむはゆっくりからしたらとても歌がうまく、皆の歌姫であった。 群れのゆっくりからは将来の歌姫だよ!!と期待を寄せられていた。 「ゆっくりただいまだよ!!」 家族がわいわくと談話していると一家の大黒柱である親まりさが帰ってきた。 口は大きく膨らんでいる。どうやら今日は大漁だったようだ。 「「「ゆわ~い、おとうさんおかえりなさい!!!」」」 子ゆっくり達は父親の姿を見るや否や親まりさへと駆けて行った。 親れいむも夫であるまりさに微笑みで返した。 「おかえりなさいまりさ!!かりはじょうじょう?」 「もちろんだよ!!まりさはもりいちばんのかりうどさんなんだよ!!」 そうまりさが返答すると、口を大きく開け今日の狩りの成果を広げた。 出てきたのは食べられる山菜やキノコなどなどゆっくりから見れば御馳走の山だった。 「「「ゆわ~~い、ごちそうがいっぱいだよ!!」」」 大はしゃぎする子ゆっくり達。三匹とも美味しそうな御馳走に我先と駆けだしたが 親れいむが子供達を止めた。 「だめだよおちびちゃんたち!!ちゃんとわけてからね!!」 そういうと親れいむは均等になるように御馳走の山を分けて行った。子ゆっくり達も納得し、 率先して母の手伝いを始めた。実に微笑ましい光景であった。 そうこうしているうちに配分が終わり、一家はきれいに整列した。 「それじゃあおちびちゃんたち!!きょうもがんばってかりをしてきてくれたおとうさんに ゆっくりおれいをしてからいただきますをしようね!!」 「「「ゆ!!ゆっくりわかったよ!!」」」 子ゆっくり達は親まりさの方を向いた。 「「「おとうさん!!きょうもおいしいごはんをありがとう!! ゆっくりいただきます!!!」」」 「「ゆっくりいただきます。」」 親ゆっくりのいただきますを皮切りに御馳走の時間が始まった。 美味しそうな木の実にキノコ、山菜、どれもゆっくりにとっては御馳走であった。 ただ一つ、長女れいむのごはんに白い木の実があった。 「ゆ?」 長女れいむは今まで見た事もない白くて大きな木の実に気が付き父に聞いた 「おとうさん!!このしろいしろいさんはなぁ~に?」 「ゆ?それはね、おとうさんがにんげんさんからもらったごはんだよ!! むかしにね、それとおなじようなごはんがあったんだけどねもうどくがあったんだよ!! でもね、このしろいしろいさんはおとうさんがどくみをしたからだいじょうぶだよ!!」 長女れいむはそれを聞いて安心し、おそるおそる口に含んだ 「む~しゃ、む~しゃ・・・・・し、しあわせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!! ヘブンじょうたいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 長女れいむはあまりのおいしさに飛び跳ねながら叫んでいた。 「おちびちゃん!!おしょくじちゅうにおぎょうぎわるいことしちゃだめでしょ!!」 親れいむは長女をたしなめようとしたが、聞く耳持たずだった。 あまりに革命的なまでにおいしかったのだろう。 「ゆぅ~~、おねえちゃんだけじゅるい!!れいみゅもたべちゃいぃぃぃ!!」 妹れいむが駄々をこね始めた。だが、あの白い木の実はすでに長女が平らげてしまっていた。 親れいむはどうにかしてなだめようとしたが、耳に入る様子もなかった。 「しょうがないね!!あしたおとうさんがにんげんさんからまたもらってくるから がまんしてね!!」 親まりさがそういうと妹れいむはピタっと泣きやみ大喜びで跳ね始めた。 「ゆぅ~~、まりさも!!まりさも!!」 長女まりさも欲しがっていたようだ 「しょうがないね!!みんなの分をもらってくるよ!!」 「「「ゆわ~~い!!おとうさんだいすき!!」」」 子ゆっくり達は皆大喜びであった。 かくして一波乱食事は終わり、辺りを片づけた後皆床に着くことにした。 「それじゃあ、ゆっくりおやすみ!!」 「「「「ゆっくりおやすみなさい!!!」」」」 家族はそれぞれのベッドに健やかな眠りにつき始めた。 ベッドといっても枯れ葉や落ち葉を敷き詰めたものなのだが。 「ゆぴー、すぴー」 「しろいしろいさん・・・・れいむにたべられ・・・・」 「まってねぇ~~・・・・」 子ゆっくり達は皆幸せそうに寝ていた。 一方そのころ、とある暗い所で新しい命が誕生した。 「・・・・・・・」 ソレは辺りを見回し始めた。黒くて生暖かいものが辺りに敷き詰められていた。 否、自分が埋まっていたのだ。 ソレは本能的に分かっていた。ご飯だ。 ソレは生まれたばかりの小さな口を小さくあけ、少しずつ食べ始めた。 本当にほんの少しの量を何度も回数を分けながら食べて行く。 少しずつ食べて行くと腹はさすがに満たされ、ソレは生まれた所から少しずつ移動を始めた。 「・・・・・・・」 目の前にあるご飯をかき分けながら進むと自分と同じ生き物がいた。 ソレは本能的に分かった。あれは自分の姉妹だ。 ソレは少しづつ姉妹に近づいて行った。姉妹の方も気づいたらしく、自分の方へと寄ってきた。 少しずつ、少しずつ。 そしてお互いが頬ずりが出来る位近くにたどり着いた。 ソレと姉妹はさっそく信頼の頬ずりを始めた。 あまり空間がないのにも関わらず、姉妹は器用に頬ずりをしていく。 そして本能が呼びかける。子孫を残せと 姉妹の方も本能の呼びかけに答えたらしく、ゆっくりと後ろを向いた。 どうやら「受け」をやってくれるようだ ソレは姉妹と交尾を始めた… 1時間後、姉妹の腹は非常に大きく膨らんでいた。 ソレは交尾の成功に満足したのか少し眠りについた。 さらに数時間後、ソレは目が覚めると姉妹のお腹はさらに膨れ上がっていた もうそろそろ頃間であると本能が語り始めた。 ソレは姉妹にそろそろだという事を伝えると姉妹は適当な空間に生殖器を向けた。 姉妹は体に力を入れ始めた。必死に力を入れているのが見て分かるぐらいに顔を歪めていた。 そして ぼん!!ぼん!!ぼん!! 姉妹は空間目掛けて何かを自分の生殖器から射出した。 それは非常に早く何か良く分からなかったが白い物体にであるように見えた。 ぼん!!ぼん!!ぼん!! 姉妹はまだ射出を止めない。腹の中にそれだけ大量の物が詰まっていたのだろう、今だに止む気配がない 結局、射出が止まったのは100個ほど飛ばしてからだった。 朝、ゆっくり一家はゆっくりと目を覚ました。 とある一匹は除いて 「ゆ~ん・・おかあさん・・ぽんぽんさんがいたいよぉ・・・」 昨日しろい木の実のような物を食べてヘブン状態になったあの長女れいむだった。 翌朝起きるとお腹が痛く、食事もほとんど取れない状態になった。 「おねえちゃん、いたいいたいさんはやくなおってね・・・」 「れいむぅ・・・」「おちびちゃん・・・」 親まりさは狩りをお休みして長女れいむの看病したり、腹痛に効くお薬を飲ませても一向に 良くならなかった。 それどころか、痛みが少しずつ増してきているようだった。 「おかあさぁぁぁぁぁん、ぽんぽんがゆっくりいたくなってきたよぉぉぉぉぉぉ!!!」 娘の状態が一向に良くならないどころかますます悪化してきたことに親達は、このままではまずい と考えぱちゅりーの診療所に長女を連れていくことにした。 長女れいむは大きな葉っぱの上に横になり、両親はその両端を咥えゆっくりと運び始めた。 姉妹の子ゆっくり達は横について長女れいむを励まし続けていた。 「おねえちゃん!!もうすぐびょういんだからね!!」 「ゆっくりだいじょうだからね!!」 だがそんな励ましの声も今の長女には届かなかったようだ。 長女の顔色はますます青白くなっていき、呼吸は少しづつ小さくなっていった。 「ゆぅ・・・・ゆぅ・・・・」 必死に痛みに耐える長女。だが、その緊張した空気は突然の悲鳴に打ち砕かれた 「ゆぴぃ!!ゆぷぅ!!」 長女の苦しみ方が変わった。今までは痛みに耐えるような様子が尋常ではない痛みに苦しむものに かわったのだ。 「ゆぷぅ!!うbひfふsぅvfvふぃおwぇjjjねいぁj」 突如として発せられる解読不能な言語。これには両親はただ事ではないと悟り 歩みが自然と速くなっていた。 「jkhbtkぶjひlすぇrbふlうぇr・・・fykhうぇjkbち・・・・ふ」 病院に近づくにつれ、長女の叫びは少しづつ小さくなっていった。 駆けること30分、一家はどうにか群れ唯一の診療所にたどり着いた。 長女はぐったりとしており、両親は心配そうに戸を叩いた 「ぱちゅりー!!おちびちゃんがたいへんなの!!たすけてあげてね!!」 2,3度叩いた辺りでぱちゅりーが出てきた 「むきゅ!!こんなあさはやくからどうしたの?」 「おちびちゃんがたいへんなの!!はやくたすけてね!!」 ぱちゅりーは群れの中でも歌姫として有名な子れいむの身になにかあった事を理解し すぐに家の中に家族を招きいれ、容態を見た 長女の体は青白くなり、呼吸は停止しており、瞳孔も開ききっていた… 「むきゅ……、もうえいえんにゆっくりしちゃっているわ…」 ぱちゅりーは少し悩んだが、素直にそう告げた。 家族はそんな馬鹿なという顔でポカンとしていた。 「ぱちゅりー…なにいってるの…ぽんぽんがいたいだけでしんじゃうなんてそんなこと ないでしょ…」 親まりさはそうか細い声で喋った。 だが、ぱちゅりーは辛い現実を続けた 「残念だけど…もうえいえんにゆっくりしちゃってるわ…さわってみなさい…もうこんなにつめたいわ…」 信じられないような顔をしながら両親は頬ずりをした。とても冷たかった。 昨日あんなにゆっくりしていたのに…たった一日で…たった一日で皆に愛されていたおちびちゃんが …おちびちゃんが!! 「おちびちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」 「どぼじでごんなごどにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」 両親の叫びが残りの姉妹に全てを語っていた。 「しょんな…うしょだよね!!おねえちゃんがえいえんにゆっくちちちゃうわけないよね…」 「うそだぁぁぁぁ!!ばりざのいぼうどがじぬわげないんだぜ!!」 言葉ではそうはいっているものの、目には涙が溜まっていた。 姉妹はその場で耐えきれなくなり、両親と一緒に泣きだしてしまった。 「おねえぢゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」 「でいぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」 家族はわんわんと泣きだしてしまった。 両親は頬ずりしながら泣き、姉妹はその場で両親以上に泣きだしてしまった。 あんになゆっくりしていたのに…死んだなんてうそだ… あんなに群れのみんなに愛されていたのに… あんなに(ゆっくり基準で)きれいなお歌を歌っていたのに… そんな思いが錯綜する中、あり得ないことが起こった。 むくっ… 死んだはずのれいむが体を起こしたのだ。 体を器用に動かし、何事もないように起き上がったのだ。 この光景にぱちゅりーは驚き、家族は喜んだ。 「ゆ?おぢびぢゃぁぁぁぁぁぁん!!いぎがえっだんだねぇぇぇぇぇ!!」 「よがっだよぉぉぉぉ!!よがっだよぉぉぉぉ!!」 「おねえぢゃんがいぎがえっだぁぁぁぁ!!」 「ゆぅゆぅ…ゆわ~~~ん!!」 家族は大喜びでれいむにすり寄り、さっそく頬ずりしはじめた。 だが、ぱちゅりーは見逃さなかった。 そう、れいむは間違いなく死んでいた。 瞳孔は完全に開いており、すでに死臭が漂い始めていた。 つまり、れいむは死んでいるはずなのになぜか起き上がったのだ。 家族はれいむが起き上がった=生き返ったとみなして大喜びのあまりその事実を完全に 見落としていた。 ぱちゅりーはあり得ない光景に目を丸くしてその様子を見守るしかなかった。 ぱちゅりーが見守っていると、一瞬ではあるがれいむの腹がふくらんだ。 「むきゅ!?な、なに!!」 れいむの腹から何かが出ようとしているように見えた。 れいむの腹は一瞬膨らんだらすぐしぼむを繰り返し、さすがの一家もただ事でないことに 気づいた。 「ゆうぅぅぅぅ!!どうしたのおちびちゃん!!」 「またぽんぽんいたいの?いたいの!?」 「おねえちゃん、ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「こわいことしないでねぇぇぇぇぇ!!」 家族は皆恐慌状態に陥った。 そして一拍おいてれいむの腹が裂け、中から何かが出てきた。 それは…… とりあえず前半はここまで あとがき ここ最近書いていなかったせいか腕が落ちた気がします。 ですので一旦ここでとめて数日後に後半を挙げます。 作者 アイアンゆっくり 過去作 まりさの馬鹿 ゆっくり地縛霊 れいむ親子の場合 ゆっくりおしえてね!! 1~2 世界で一番短い虐待 ゆっくり地縛霊 まりさ達の場合 鬼斬 1~ 怪奇現象 ゆっくり自縛霊 ありすの場合 このSSに感想を付ける
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・このSSには虐待されるゆっくりと愛でられるゆっくりがでます ・作者に都合の良い独自設定があります ・一部のゆっくりは漢字を使って喋りますので違和感を感じる人は読まないほうがいいかも ・このSSを書いたのはHENTAIあきです!分かってると思いますがHENTAIが嫌いな方は読まないほうがいいです! ・それでもいいというひとはゆっくりよんでね!!! 布団の中で一匹の胴付きみょんが顔を赤くして辛そうに息をしている。 その姿をみょんの飼い主であるお兄さんはその姿を心配そうに見ている。 「みょん大丈夫か?やっぱりもう一日一緒にいたほうがいいか。」 「心配しないでほしいみょん。お兄さんは学校さんがあるんだからお勉強さんにいってほしいみょん。」 みょんはまだ辛いがこれ以上お兄さんに迷惑はかけられないとそんなことを言う。 今までみょんに家事を任せっきりだったお兄さんは、慣れない家事やみょんの世話と疲労が溜っているのも事実だ。 加えてみょんが心配で大学にも行かずにいるのでみょんの方は自分よりもそちらのことを心配している。 「今日は大事な授業さんのはずだみょん。みょんはだいぶ楽になってるから平気なんだみょん!」 卒業に必要である授業を知っているみょんの言葉に、お兄さんは言葉も出ない。 本人よりもお兄さんに必要なことを把握しているみょんにまさにお兄さんの親代わりのようなものだ。 「一応終わったらすぐに帰ってくるけど、それまでゆっくりしてろよ。」 「お兄さんは心配症だみょん。みょんはお兄さんと違ってしっかりしてるみょん!」 大学に向かおうとするお兄さんにみょんはそんな軽口を言う。 最後まで心配そうな顔をしてお兄さんは部屋から出て行った。 「しかたないから半霊を使うしかないみょん・・・。」 お兄さんが部屋から出て行ったのを確認すると、みょんは嫌そうな顔をして半霊を見る。 ごく稀にゆっくりみょんには半霊と呼ばれる白玉で出来た謎の物体を連れている物がいる。 何のためにいるのか、どうしてすべてのみょんにいないのかと謎もあるが半霊がいるみょんは頭が良いものが多い。 「みょんが許可するみょん!今日だけゆっくりしてもいいみょん!」 そうみょんが半霊に言うと、嬉しそうに半霊がぐにゃぐにゃと体を動かし始める。 しばらくすると半霊が人玉のような形から布団で横になっているみょんと同じ姿に変化した。 「ちーーーーーーーーーーーーーーーーーー○ぽ!」 「喋るんじゃないみょん!恥ずかしいから口を開いちゃ駄目みょん!」 嬉しそうに卑猥な単語を口にする半霊をみょんは顔を赤くして半霊を叱りつける。 同じような姿だが大きさはみょんより一回りほど小さい。 その上みょん本人が普通に喋れるというのに何故か半霊が話せるのは卑猥な単語のみである。 「今日はしかたないけど、お部屋のお掃除をしてほしいみょん。終わったら好きにしていいみょん。」 「ろしゅつぷれい!」 「だから喋るんじゃないみょん!」 声をあげて部屋から出ていく半霊を不安そうに見ながら、みょんは薬をオレンジジュースと一緒に飲むとそのまま寝息をたてはじめた。 「まーらまーらまらかわかむり♪。どうていおとこのなげ~き♪。」 どこぞの映画に出てくる頭に残る歌を自身で喋れる卑猥な単語で歌いながら、半霊は部屋の掃除を始める。 人型でなくてもみょんと一緒に掃除をしてきているので、手なれた様子で部屋をてきぱきと片付ける。 「えろほん!きょにゅう!むしゅうせい!」 お兄さんが隠してあった秘蔵の本を発見して、半霊は嬉しそうに中身を読み始める。 みょんであれば即座にゴミ箱に捨ててお兄さんを説教するが、半霊は興味津津という風にじっくりと読み進める。 「ふぅ・・・。どうしてにんげんさんはこんなものをありがたるのか・・・。」 読み終えてすっきりしたのか哲人めいた言葉を言って、半霊は自分だけが分かる様に押入れの中へと本を隠す。 休憩を挟みながらも半霊は汚れていた部屋を片付け終えると、ゆっくりとおやつを食べ始める。 そんな一時を壊す存在が部屋の中へと侵入しようとしていた。 「まどさんはいじわるしないであいてね!れいむをゆっくりさせないなんてひどいよ!」 「いじわるしないであいてね!れいみゅおこるよ!」 「ゆっきゅり!ゆっきゅり!」 窓を見てみると野良と思われる薄汚れたゆっくり一家が窓に張り付いていた。 シングルマザーであるのかれいむが一匹に子れいむと未熟児である子まりさの一家だ。 そんな一家を確認すると、半霊は窓に近づいていく。 「いいところにきたね!どれいはさっさとこのまどさんをあけてね!そしたらあまあまをよういしてね!」 「たくさんでいいよ!さっさとしないとれいみゅがせいっさいするよ!」 「あみゃあみゃ!あみゃあみゃ!」 そんな一家の願いを聞いたのか、半霊は窓を開けて野良一家を部屋の中へと招き入れる。 汚い体で部屋の中に入ってくると、野良一家はさっそくお決まりのセリフを言う。 「ここをれいむとおちびちゃんのゆっくりプレイスにするよ!」 「おかあしゃんかっこいいー!」 「おきゃっしゃ!ゆっきゅり!」 部屋の主であるお兄さんの一応飼いゆである半霊を前にそう宣言する野良一家。 そんな一家の一員である未熟児まりさを半霊は静かに摘む。 「なにするの!れいむのだいやもんどのようにうつくしいおちびちゃんをきたないてでさわらないでね!」 「いもうちょだけずるいよ!れいみゅもやってね!」 そんなれいむと子れいむを無視して半霊は未熟児まりさのあにゃるに指を入れる。 そして蜜柑の皮を剥くように未熟児まりさの皮を一気に剥ぎ取った。 「ゆっぎゅりでぎにゃいいいいいいいいい!」 「ごうもんぷれい!」 悲痛な叫びをあげる未熟児まりさはそう言って黒い餡子の塊となり、半霊はどこか危ない表情をしてにまりと笑う。 突然の凶行に親であるれいむと子れいむは思考が止まるが、すぐさま現状を理解する。 「れいむのおちびちゃんがああああああああああああああああああああ!」 「ゆわああああああああああああああああ!れいむのいもうちょがあああああああああああああああああ!」 おそろしーしーを漏らす子れいむとれいむが大きな声で叫ぶが、半霊はそんなことを無視して未熟児まりさの体をいじくる。 「ゆぴい!ゆびびびびびびびび!」 ひとしきり体をいじくると半霊は未熟児まりさの中枢餡を引き抜く。 体を震わせていた未熟児まりさは甲高い声で一鳴きするとただの餡子の塊となった。 半霊は中枢餡を大切にテーブルの上に置いてあったおやつ用の皿に乗せる。 「このくそどれいいいいいいいいいいいいい!れいむのおちびちゃんをころしたゲスはしねえええええええええええええ!」 激高したれいむが半霊に怒りの体当たりを行うが、半霊はひらりとれいむの体当たりを避ける。 無様に顔から床にちゅっちゅをするれいむを放っておき半霊は恐怖で気絶した子れいむに近づいていく。 「おちびちゃんにげてええええええええええええ!」 「ゆ?どうしたのおかあ、おそらをとんでるみたい!」 気がついた子れいむが見たものはにんまりと笑っている半霊の顔であった。 妹の死にざまを見ていたれいむをさっきの恐怖を思い出す。 「いやだああああああああああ!れいみゅまだしにぢゃくないいいいいいいいいいいいいい!」 「ぜんざ!ぬれぬれ!」 逃げようともがく子れいむを、半霊は傷つけない様に体をマッサージし始める。 それを見たれいむは半霊が反省したものと思い態度を改めてえらそうな表情をして半霊を罵倒する。 「ゆ!よくかんがえたらあんなゆっくりできないおちびちゃんはいらなかったよ!だけどおちびちゃんをころしたんだから どれいはしっかりれいむのおちびちゃんにほうしするんだよ!」 「ゆゆ~ん!れいみゅきもちいいよー。」 適度な力で体をもまれている子れいむは気持ち良さそうにリラックスしている。 だが半霊はだんだんと子れいむを揉む力を強めていく。 「ゆゆゆゆゆ!なんぢゃかきもちよくなってきたよ!」 「なにしてるの!?れいむのおちびちゃんにへんなことしないでね!」 トロンとした子れいむの下半部からぺにぺにがその存在を主張し始めるのを確認すると、半霊はますます揺すり続ける。 「すっきりー!」 「とくのうみるく!」 子れいむから出された精子餡をコップの中に注ぎ終えると、半霊はまた子れいむの体を揺する。 一度すっきりしたにもかかわらず、子れいむは再びぺにぺにを立たせる。 「おちびちゃんだめだよ!そんなにすっきりーしちゃったらずっとゆっくりしちゃうよ!」 「うるさいよ!れいみゅはきもちいいんだからばばあがくちをださないでね!」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおおおおおおおおおおお!」 そうしてまたもやすっきりーする子れいむ。 満足したのかぐったりと体を曲げる子れいむだが、半霊はまだまだ手を動かすのをやめない。 「あかだま!ふくじょうし!」 「やべでね!れいみゅもうすっきりしたくないよ!」 抗議をするが半霊を手を止めずに子れいむから精子餡を絞りださせる。 三度目のすっきりーを終えても、まだまだ半霊は手を止めない。 「すっきりー!すっきりー!すっきりー!」 「もうやべでええええええええええええええ!おちびちゃんがしんじゃうよおおおおおおおおおおおお!」 こうしてれいむの大切なおちびちゃんはその体を干からびさせるまで精子餡をコップに出し続けさせられた。 皮だけの萎んだ饅頭となった子れいむを、半霊は汚そうにゴミ箱へと捨てる。 「このくそどれいいいいいいいいいいいいいい!れいむがシングルマザーじゃなくなったでしょおおおおおおおおお!」 見当違いな怒りの声を上げるれいむを、半霊は両手で抱えると開けていた窓から放り投げる。 地面にぶつかって痛がるれいむを無視して半霊は窓を閉めると、鼻歌を歌いながら薬を探し始めた。 薬を見つけると未熟児まりさの中枢餡の乗った皿と子れいむから搾った精子餡の入ったコップをお盆に載せ、 みょんが眠っている部屋に向かおうとする。 「あけろおおおおおおおおおおおお!さっそとくそどれいはしねえええええええええええええええ!」 窓に体当たりを繰り返しながら怒声をあげるれいむを、半霊はお盆を一旦テーブルに置くと煩そうに窓を開ける。 怒りに燃えるれいむは開けられた窓から再び部屋に入って半霊に攻撃をしようとするが、 半霊は窓を開ける前に用意してあったはくろーけんでれいむの右目を突き刺した。 「れいむのきれいなおべべがああああああああああああああああ!」 「梅毒!淋病!クラミジア!」 右目からくろーくんを引き抜くと、半霊はれいむの顔じゅうに次々と穴を開けていく。 あんよである底部にも裏返してきっちりと穴を開けていき、歩けない様にする。 体中から餡子を垂れ流しているれいむを、半霊は外へと蹴りだしてこんどこそみょんのいる部屋へと向かう。 「あんこさんでないでね!あんこさんがでちゃったられいむがゆっくりできないでしょううううううううううう!」 動けずに餡子を垂れ流しているれいむはそんなことを叫ぶ。 れいむの餡子に惹かれたのか、れいむの周りに蟻が徐々に集まってきた。 「ありさんやめてね!れいむのあんこさんをもってかないでね!やべろっでいっでるでしょおおおおおおおおおおお!」 そんなことを言うが蟻はどんどん数を増やしていきれいむの餡子を巣穴へと運んでいく。 そのうちに餡子だけでなくれいむ自体を解体し始めた。 「いぢゃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!どうじででいぶがごんなめにいいいいいいいいいいいい!」 可愛いおちびちゃん(笑)を失い、自らの命すら失おうとしているれいむは自分の不幸を呪う。 だがこれはすべてれいむ自身が招いたことだ。 無理やりすっきりーして番であったまりさに愛想を尽かされ、狩りもろくに出来ずに人間の家にやってくる。 身から出た錆なのだがれいむはそのことに気付かずに、ひたすらこの世の理不尽を喚く。 そんなれいむを蟻はただ黙々と解体していき、れいむは徐々に失われる命を感じながら叫ぶ。 煩かった野良を追い出した後で、半霊は寝ているみょんを起こす。 「ピロートーク!」 「何なんだみょん?お掃除はもう終わったのかみょん。」 不審がるみょんに半霊は持ってきたおぼんに乗っている物を見せる。 「何だみょん?餡子さんの塊とこのどろっとした飲み物さんは?」 「ぜつりん!ギンギン!ひっちゅう!」 「体に良いみょん?確かに甘そうで美味しそうな匂いはするみょんね。」 ゆっくりの中でも特に美味とされる中枢餡、その中でも成体になっていないゆっくりの中枢餡はさらに美味とされる。 その上未熟児であったまりさの中枢餡であり、まさに珍味と言ってもいいだろう。 子れいむから搾り取った精子餡は牛乳と混ぜ合わせて、体に良いようにとレンジで程よい温かさになっている。 「せっかく作ってもらった物は食べないと悪いみょん。ありがたく頂くみょん!」 「ぺにーす!」 そう言って中枢餡を一かじりするみょんを半霊は嬉しそうに眺める。 ゆっくりと咀嚼するとみょんは中枢餡の味に驚く。 「なんなんだみょんこれは!?甘いけど全然しつこくないし、いくらでも食べれそうだみょん!」 未熟児をすぐに殺さずに苦痛を味あわせた中枢餡は市販のゆっくり商品とはまったく違う味であった。 熟練の虐待お兄さんでなければ、おそらく同じような味には出来ないだろう。 続けてみょんは牛乳と混ざった精子餡を飲む。 「ちょっとねばねばして飲みにくいけど、甘くて温かいから体がぽーかぽーかするみょん。半霊はどこからこれを取ってきたみょん?」 「・・・」 「都合の悪いときだけ喋らないんじゃないみょん!まあ美味しかったからいいみょん。」 半霊の用意した特別メニューをみょんが食べ終えると、さっきよりも顔色が良くなっていた。 今まで栄養はオレンジジュースでしか採っていなかったが、半霊の用意した手料理(?)で随分と回復したようである。 「どうしたみょん?ゆっくりしても良いんだから遊んで良いみょん。」 「そいね!そいね!」 半霊は不思議がるみょんの布団の横へと潜り込もうとし始める。 それをみょんはしょうがないと半霊を受け入れる。 「今回だけだみょん。」 「にょん!」 お兄さんが大学から帰ってくると、みょんと半霊が仲の良い姉妹のように布団で一緒に寝ていた。 みょんの風邪がすっかり治った後でも、半霊は今も人型の状態のままである。 お兄さんが半霊の変身姿を見てすっかり気に入ってしまい、そのままでおいてくれとみょんにお願いしたのだ。 人型になったことで半霊も食事を採る様になって食費が増えたが、お兄さんの友人にみょんと半霊とのツーショットを見せたところ。 「何これ可愛い!食費ぐらい私が出してあげるからもっと写真を撮って!」 さすがに現金を受け取ることは出来ないので、御裾わけとして美味しいおかずをGETすることになった。 また外で何やら叫んでいる活きの良いれいむをお兄さんが発見して補修し、 饅頭製造機として働いてもらうことでおやつも買わないですんでいる。 さすがに蟻がたかって汚かったので綺麗に洗って、生まれてすぐの赤ゆのみを食べている。 「みょん~にょん~。饅頭出来たからこっちおいで~。」 「半霊をにょんって呼ぶのはやめてみょん!」 「にょん!にょん!」 さっそく出来た饅頭を一緒に食べる為にみょんと半霊を呼ぶお兄さん。 半霊をにょんと呼ぶのは、みょんと言おうとしてにょんと言っているのをお兄さんが面白がって命名した。 「何で嫌なんだろうなにょん?こんなに可愛らしい名前なのに。」 「だってにょんってなんだかしーしーみたいで恥ずかしいみょん・・・。」 顔を赤くするみょんをお兄さんは小型カメラでこっそりと撮る。 友人に頼まれてせっせとおかずの為に今日もこっそりみょんの写真を撮るお兄さんであった。 「まあそんなことは良いから饅頭食おうぜ。今日もまた活きのいい饅頭を作ったからな。」 お兄さんはそう言って皿の上に乗った赤ゆ達をテーブルの上に置く。 「ゆぴぴ!ゆぴ!」 「ゆっきゅり!ゆきゅりしちぇね!」 「ゆゆきゅちさせちぇ!」 皿の上に乗っていたのはすべて未熟児だけであった。 半霊に傷つけられた時なのか、それとも蟻によってなのか分からないがれいむが生む赤ゆはすべて未熟児ばかりである。 店で買うと普通の赤ゆよりも割高であるが味が良い未熟児を食べられるとあって、お兄さんの財布は随分と楽になっている。 「やっぱり美味いなこれ。ぷちぷちして噛んでて面白いんだよな。」 「お行儀が悪いみょんお兄さん!」 「きん○ま!いんのう!」 爪楊枝で未熟児を刺して口に運んで食べる三人。 皿の上では爪楊枝から逃れようと必死に未熟児が逃げ回るが、すべて口の中へと消えていった。 「やべでえええええええええええ!でいぶのおちびちゃんはたべものじゃないいいいいいいいいいい!」 加工所特製の防音の透明な箱の中で我が子を食われていく様をじっくりと見せられるれいむ。 こうすることで精神的苦痛を味あわせて次に赤ゆを作らせる時にさらに味がよくなるという寸法だ。 今まで他人をゆっくりさせることが無かったれいむが、初めて他人をゆっくりさせることが出来るのであった。 おまけ 賢者の一時 「おにいさん・・・。」 「どうしたにょん。」 「どうしていきものはあらそわないといけないのかな・・・。」 「難しい質問だな、分かることは色々と理由があるんだ。」 「たとえばどんなりゆうがあるの?」 「自分と違う考えだったり、些細な一言だったり、きっかけは本当につまらないことだろうな。」 「かなしいことだね・・・。みんなでなかよくすればいいのに。」 「そうだな、だけどそれが生きてるってことなんだろう・・・。」 「言い訳はそれだけみょん?」 「「ごめんなさい。」」 顔を怒りでひくひくさせながら、みょんは全裸で正座しているお兄さんと半霊を冷たい視線で見る。 買い物から帰ってみればお兄さんと半霊が今まで処分していた本を見ながら楽しそうにワイ談をしていたのだ。 お兄さんはさっぱりとした顔つきで、半霊に至っては一人すっきりー真っ最中である。 季節はずれの寒い気温の中でお兄さんと半霊は一時間以上そのままでみょんに説教され続けたのであった。 後書き スレで卑猥な単語を離す胴付きみょんとそれを追いかける妖夢を見て閃きました。 実際妖夢が見たら相当ショック受けそうですし、幻想郷設定でなんか書くのはきついので胴付きみょんと半霊で書いてみました。 黄昏フロンティアさんの妖夢のスペカで半霊が妖夢の動きを真似る物があったので、ゆっくりでも似たようなことをさせてみました。 牛乳と餡子の組み合わせが普通なのかは分かりませんが、自分はドラ焼きや饅頭と一緒に牛乳を飲んで美味いと感じます。 最近ではHENTAIが増えていく中でHENTAIを嫌う人もいますが作風を変えないHENTAIあきでした。 以前書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 993 初めてのおつかい ふたば系ゆっくりいじめ 1003 寂れた神社で ふたば系ゆっくりいじめ 1014 ゆーパチ「ヒャッハー!虐待だぁ!」 ふたば系ゆっくりいじめ 1024 めーりんの憂鬱 ふたば系ゆっくりいじめ 1036 別れと出会い ふたば系ゆっくりいじめ 1043 夜の怪奇現象 ふたば系ゆっくりいじめ 1058 S計画 作られたゆっくりたち ふたば系ゆっくりいじめ 1072 胴付きへの進化 ぱちゅりーの場合 ふたば系ゆっくりいじめ 1080 違うありす ふたば系ゆっくりいじめ 1087 まりさ家出する ふたば系ゆっくりいじめ 1099 てんこを良い子にする方法 ふたば系ゆっくりいじめ 1108 きめぇ丸?いいえしゃめい丸です ふたば系ゆっくりいじめ 1144 別れと出会い まりさのトラウマ編 ふたば系ゆっくりいじめ 1155 ゆっくりスクール ふたば系ゆっくりいじめ 1159 ゆっくりの寿命 ふたば系ゆっくりいじめ 1165 ゆっくりクラブ ふたば系ゆっくりいじめ 1178 まりさひどい目に遭う ふたば系ゆっくりいじめ 1184 オレンジジュースを買いに ふたば系ゆっくりいじめ 1216 特異体質を持つ愛でお兄さん ふたば系ゆっくりいじめ 1233 新月の夜に ふたば系ゆっくりいじめ 1247 しっかりゆっくりとうっかりゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 1268 一人ぼっちのゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 1280 新世紀覇王伝まちょりー ふたば系ゆっくりいじめ 1294 行列の出来るえーりん診療所 HENTAIあきの作品集 このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 HENTAIあき感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1311 みょんな一日』 トップページに戻る
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れいむ死ね 4KB れいむ死ね 「ゆぐっ!どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ!!!」 一人の男が、道端で跳ねていた、野良のゆっくりれいむの後頭部を、勢い良く蹴り上げた。 誰も居ない、田舎の未舗装の道。両側が田んぼに挟まれている。 日曜の昼下がり。さんさんと照りつける太陽。そんな平和な空間に、れいむの大きな悲鳴が響く。 「いだいよ……ゆぶっ、ゆぐっ、ゆごげぇ……」 男の蹴りで、中枢餡が激しく揺さぶられ、れいむは激しい嘔吐感に襲われた。 男はすかさず、落ちている小石を拾い、次々とれいむの口に入れていく。 「えれえゆがぼごぼごぼご!」 吐き出そうとした餡子は、大量の口内の小石に阻まれ、その隙間からわずかに漏れるだけだった。 れいむが餡子を吐きたいのに吐けない。そんな苦しみを味わっている間、男はれいむの頭に手を置き、 まるで子供を褒めるときのように、なでなでし始めた。 ゆさゆさと揺れるれいむ。その頬は次第に赤く染まり、目はとろんとして、瞳が裏返っていく。 「ゆはー……ゆはー……ゆふんゆふんんほほほほほほ……」 苦しそうだった声は、次第に快楽を覚えた甘いものになっていく。 嘔吐感は無くなったと男は判断し、れいむの口内の小石を全て取り去る。 「ゆふぅ、ゆふぅ。お兄さぁん。れいむ何だかへんだよぉ……すっきりしそうだよぉ……」 れいむの肌は、欲情したときに分泌される、糖度の高い砂糖水に艶かしく濡れている。 下腹部からは、陰茎が、小さいながらも、つんと誇らしげに主張してきた。 その瞬間を、男は見逃さなかった。 頭をなでるのをやめ、立ち上がり、れいむの陰茎を踏み潰した。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 れいむは一際大きな声を上げる。 男が足を上げると、先程まで天高く怒張していた陰茎が、見るも無残な、つぶれた饅頭の皮になっていた。 「でいぶの、でいぶのべにべにが……たまのこしが……」 れいむは生殖器の喪失を、強烈な痛みで理解し、この世の終わりのように、絶望の声を上げた。 れいむは無能である。狩りができない。歌は周りのゆっくりを不快にさせる。 子育てもうまくできない。れいむ種ばかりをひいきするからである。 では、何故、れいむ種は絶滅しないのか。 れいむ種は他のゆっくり種、特にまりさ種を色仕掛けで誘惑し、妊娠し、責任をとってもらうという形で、無理やり結婚してしまうからである。 誘惑に乗ったという事実がある以上、相手は結婚しないわけにはいかない。 逆上して殺してしまえば、そのゆっくりは一生周りから迫害されるのである。 陰茎は裏返しで膣の役割も果たすので、このれいむはもう、一生妊娠する事が出来ない。 この瞬間、彼女の人生は永遠にゆっくりすることが出来ないものとなってしまった。 「ゆぐっ……ゆぐっ……」 まだ泣いているれいむを、男は上から右足で踏みつけた。 「ゆぶっ、ゆぶぶっ……」 頭の真ん中をつぶされ、頬が少し膨らむ。 しかし、死ぬ事も、餡子を吐く事も出来ない。男の踏む圧力は絶妙で、まるで万力でゆっくりと締め上げられているみたいだ。 ゆっくり、ゆっくり。少しずつ、本当に少しずつ力を加えていく。 れいむはひたすら泣き続けた。何故こんなことになってしまったのか。 母親の言いつけを破って、こっそり巣から出るんじゃあなかった。 人間に出会った瞬間、逃げればよかった。 こんな遠くまで来るんじゃあなかった。 れいむはひたすら後悔した。 涙がとめどなくあふれてきた。 死にたくない。こんな所で死にたくない。こんな何の意味も無い死に方はしたくない。 男はゆっくりと踏む力を強めていった。 6時間後。れいむはまだ生きていた。しかし、餡子は男の足と地面に挟まれ、激痛にもだえていた。 もだえつつ、れいむは今までの人生を反芻していた。 男は、腰にぶら下げてある袋からパンを取り出し、食べた。 12時間後。れいむはまだ生きていた。あたりは既に真っ暗。 「うーうー」 れいむの周りを、二匹の胴なしれみりゃが飛び回る。 餡子を少し吐き出していたので、その匂いにつられてやってきたのだろう。 しかし、大部分が男の足に邪魔されているので、なかなか食べる事が出来ない。 何分か飛び回った後、彼女達はそれぞれ、左右の頬に噛み付き、餡子をゆっくりと吸い取った。 左右から喪失していく記憶。中枢餡を圧迫する足。 この世のものとは思えない激痛に苦しみ抜き、やがて朝を迎えた。 れいむはまだ生きていた。れみりゃは餡子を吸い尽くし、既に居なくなっている。 周りの餡子は記憶を貯めるだけ。中枢餡が残っている限り、ゆっくりは死なない。 男は立小便をしながらも、しっかりとれいむを踏みつけていた。 周りの餡子がなくなった分、中枢餡への圧力はダイレクトに伝わり、夜よりも更に痛みに苦しむ。 「もう……じにだい……おねがい……じなぜで、じなぜでよぉぉぉぉぉ!」 れいむは懇願した。もう苦しみたくない。早く楽にしてほしい。 れいむはひたすら泣いた。泣いてお願いした。 しかし、男はその力を強めない。 24時間後、れいむはまだ生きていた。 48時間後、れいむはまだ生きていた。 そして72時間後、れいむはようやく死ぬ事が出来た。死因は餓死だった。 既存作 妊娠過程 食葬 ふたば系ゆっくりいじめ 7 浅瀬 ふたば系ゆっくりいじめ 8 鉄鍋 ふたば系ゆっくりいじめ 17 さとり ふたば系ゆっくりいじめ 19 賽の河原 ゲームあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る れいむ4ね -- 2019-03-29 12 23 30 72時間立ち続ける男ヤバス飯と便所はどうしたよ(笑)Σ(゜Д゜) -- 2016-08-20 21 11 08 れいむwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww -- 2016-06-02 16 02 11 周りから白い目で..... -- 2016-01-14 16 03 43 たった一個如きに72時間も踏み続けるとかどんだけれいむがゲスな事したんだよ -- 2014-08-29 06 27 29 男が、命ッッ!のポーズで踏んでいる構図が浮かんでしまったんだがどうすればいいんだ? -- 2014-07-16 14 49 52 この人靴に石いれて置いといただけじゃね?あとれみりゃよりフランのほうが好きだな -- 2013-04-01 04 12 51 72時間=3日 3日も踏み続ける=超ヒマ人(´・ω・`) -- 2013-01-01 00 35 33 ぇ?この人72時間ずっと踏んでたの?汗 -- 2012-12-10 15 14 35 この人伝説だよ・・・ -- 2012-08-16 23 41 21 性器を潰したのは絶望を味わわせるためだろ -- 2012-02-23 21 38 11 72時間もやってるって最高に暇なやつだな -- 2012-02-11 13 00 29 立ち小便したとあるが、大のほうはどうした、お兄さん -- 2011-03-05 21 49 30 アストロンお兄さん…とか? 効果時間は三ターンならぬ三日だが -- 2011-01-15 23 00 30 しかもれいむを潰さないよう踏んでるから実質72時間片足立ちだぞ! さらにその間決して離さず潰さずと常に一定の力で踏み続ける! 虐待神様じゃ!! -- 2010-10-07 01 58 00 うーうー -- 2010-10-05 21 28 05 れみりゃかわいい -- 2010-09-21 02 41 45 だよな!まず男が何者なんだよwww しかし、わざわざ性器つぶした意味が無くなってしまったな -- 2010-09-04 18 34 01 72時間立ち続けてられる男の体力すげぇ!ww -- 2010-08-07 10 48 02